
取引先に見積もりをお願いしたいけれど、「どう書けばいいんだろう?」と手が止まってしまう——そんな経験、ありませんか?
見積依頼メールは、相手に仕事をお願いする立場のメールです。失礼のない書き方ができるか、必要な情報が抜けていないか、気になるポイントはいろいろありますよね。
でも、安心してください。押さえるべき項目と型さえわかれば、見積依頼メールはそれほど難しくありません。
この記事では、見積依頼メールに必要な項目から、件名の書き方、シーン別の例文(初めての取引先・既存取引先・急ぎ・相見積もり)、返信がないときの催促まで、まとめて解説します。コピペして使える例文もありますので、ぜひそのままご活用ください。
見積依頼メールに必ず盛り込む5つの項目
見積依頼メールを書く前に、まず「何を書けばいいか」を整理しておきましょう。以下の5つが揃っていれば、相手はスムーズに見積もりを作成できます。逆に一つでも抜けると、確認のやり取りが増えて双方の手間になってしまいます。
① 件名
件名だけで「見積依頼のメールだ」とわかるように書きます。詳しくは次のセクションで解説します。
② 挨拶・名乗り
冒頭に挨拶と自社名・氏名を入れます。初めての相手なら、簡単な自社紹介も添えると親切です。
③ 依頼の経緯・背景
なぜ見積もりをお願いするのか、一言添えましょう。「導入を検討しているため」「他部署から紹介いただいたため」など、背景がわかると相手も見積もりの重要度を判断しやすくなります。
④ 見積条件の詳細
相手が見積もりを作るために必要な情報を、箇条書きで具体的に伝えます。
- 商品・サービス名
- 数量・規模
- 希望納期
- 予算感(わかる範囲で)
曖昧な情報しかないと、見積もりの精度が下がったり、後から条件確認のメールが来たりします。わかる範囲で具体的に書くのがポイントです。
⑤ 回答期限
「いつまでに見積もりがほしいか」を明記します。期限がないと後回しにされるリスクがあります。急いでいない場合も、目安として「〇月〇日までにいただけますと幸いです」と添えておくと安心です。
件名の書き方と使えるパターン5選
件名は、メールを開いてもらうための最初の関門です。忙しいビジネスパーソンは、受信トレイに並んだ件名を見て、開封の優先順位を判断しています。件名が曖昧だと「あとで読もう」と後回しにされたり、最悪そのまま埋もれてしまうことも。
見積依頼メールの件名は、「何の依頼か」が一目でわかることが大前提です。以下に、シーンに合わせて使えるパターンを5つ紹介します。
パターン① 基本形
「【見積依頼】〇〇(商品・サービス名)について」
パターン② 社名を入れて明確にする
「【見積依頼】〇〇の件|株式会社△△」
相手が複数社から見積もり依頼を受けている場合、社名が入っていると管理しやすくなります。
パターン③ 急ぎの場合
「【至急・見積依頼】〇〇について」
「至急」は本当に急いでいるときだけ使いましょう。多用すると信頼性が下がります。
パターン④ 相見積もりの場合
「【見積依頼】〇〇について(相見積もり)」
相見積もりであることを件名に入れると、相手も状況を把握したうえで対応できます。
パターン⑤ 既存取引先への追加依頼
「〇〇の追加発注に伴うお見積もりのお願い」
既存取引先には、すでに関係性があるため【】などの記号を使わずフラットな件名でも問題ありません。
【例文】初めての取引先への見積依頼メール
初めての取引先へのメールは、見積依頼と同時に「信頼できる相手だ」と思ってもらう必要があります。自社の紹介と依頼の経緯を丁寧に添えるのがポイントです。
件名:【見積依頼】〇〇(商品・サービス名)について|株式会社△△
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様突然のご連絡失礼いたします。
株式会社△△の△△と申します。このたびは貴社のホームページを拝見し、〇〇(商品・サービス名)に興味を持ち、ご連絡いたしました。
現在、弊社では〇〇(導入の背景・目的を一言で)を検討しており、貴社サービスの導入を候補として考えております。つきましては、以下の条件でお見積もりをいただけますでしょうか。
【お見積もりの内容】
・商品・サービス名:〇〇
・数量・規模:〇〇
・希望納期:〇月〇日
・予算感:〇〇万円前後(目安)お忙しいところ恐れ入りますが、〇月〇日(〇)までにご回答いただけますと幸いです。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお申し付けください。
どうぞよろしくお願いいたします。株式会社△△
△△部 △△
TEL:xxx-xxxx-xxxx
MAIL:xxx@xxx.co.jp
【各パートのポイント】
- 冒頭の挨拶:「突然のご連絡失礼いたします」で、初めての連絡であることを自然に示せます
- 自社紹介・経緯:どこで知ったか、なぜ依頼するかを一言添えると、相手に誠実な印象を与えられます
- 条件は箇条書き:読み飛ばされないよう、箇条書きでまとめるのが鉄則です
- 回答期限:「〇月〇日までに」と具体的な日付で伝えましょう。「なるべく早めに」は避けてください
【例文】既存の取引先への見積依頼メール
すでに取引のある相手へのメールは、自社紹介や詳しい経緯説明は不要です。その分、日頃の感謝を一言添えたうえで、依頼内容を簡潔に伝えることを意識しましょう。初めての取引先へのメールより、ややコンパクトにまとめるのが自然です。
件名:〇〇の追加発注に伴うお見積もりのお願い
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。このたびは〇〇(依頼の背景を一言)のため、追加でお見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
【お見積もりの内容】
・商品・サービス名:〇〇
・数量・規模:〇〇
・希望納期:〇月〇日
・予算感:〇〇万円前後(目安)お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日(〇)までにご回答いただけますと幸いです。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
株式会社△△
△△部 △△
TEL:xxx-xxxx-xxxx
MAIL:xxx@xxx.co.jp
【初めての取引先との書き方の違い】
- 自社紹介は不要:すでに面識があるため、挨拶はシンプルに「いつもお世話になっております」で十分です
- 経緯説明は短く:背景を一言添える程度でOKです。長々と説明する必要はありません
- 締めの言葉:「引き続きよろしくお願いいたします」など、継続的な関係を意識した表現が自然です
【例文】急ぎで見積もりが必要なときのメール
納期が迫っている、社内稟議のタイミングが決まっているなど、急ぎで見積もりが必要な場面もあります。ただし、急いでいるからといって一方的に「至急お願いします」と伝えるだけでは、相手に負担を押しつける印象になってしまいます。
急ぎの依頼メールで大切なのは、なぜ急いでいるかの理由を添えることです。理由がわかると相手も状況を理解しやすく、優先して対応してもらいやすくなります。また、短納期をお願いする場合は、気遣いの言葉をいつも以上に丁寧に添えることを意識しましょう。
件名:【至急・見積依頼】〇〇について|株式会社△△
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。突然のご連絡となり大変恐縮ですが、〇〇(急ぎの理由:社内稟議の期限・導入スケジュールなど)の都合上、至急お見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
【お見積もりの内容】
・商品・サービス名:〇〇
・数量・規模:〇〇
・希望納期:〇月〇日
・予算感:〇〇万円前後(目安)大変お手数をおかけしますが、〇月〇日(〇)までにご回答いただけますと大変助かります。ご都合が難しい場合は、その旨をお知らせいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
株式会社△△
△△部 △△
TEL:xxx-xxxx-xxxx
MAIL:xxx@xxx.co.jp
【急ぎのメールで押さえるポイント】
- 理由を一言添える:「社内稟議のため」「導入スケジュールの都合上」など、急ぐ理由を明示すると相手が動きやすくなります
- 無理を強要しない:「ご都合が難しい場合はお知らせください」と逃げ道を用意すると、相手への配慮が伝わります
- 「至急」は件名と本文の両方に:件名だけでなく本文にも急いでいることを記載し、見落としを防ぎましょう
相見積もりを依頼するときのマナーと書き方
複数の業者に同じ条件で見積もりを依頼し、価格や条件を比較することを「相見積もり」といいます。コスト管理や社内稟議のために相見積もりを取ることは、ビジネスでは一般的なことです。ただし、依頼の仕方にはいくつかマナーがあります。
相見積もりであることは伝えるべき?
結論としては、伝えたほうが無難です。相見積もりであることを知らせると、相手も「他社と比較される」とわかったうえで、より適正な価格や条件を提示しようとしてくれます。黙っていることで後からトラブルになるケースもあるため、正直に伝えるのが誠実な対応です。
相見積もりを伝える例文
本文の依頼条件のあとに、以下のような一文を添えます。
なお、今回は複数社にお見積もりをお願いしております。ご多忙のところ恐れ入りますが、ご検討いただけますと幸いです。
相見積もりのNG行為
- 他社の見積もり金額を伝える:「A社は〇万円だった」と伝えるのはマナー違反です。値引き交渉の材料に使うのも避けましょう
- 条件を業者によって変える:公平な比較ができなくなるため、各社に同じ条件で依頼するのが基本です
- 結果を知らせない:発注先が決まったら、お断りの連絡を入れるのがマナーです。連絡なしに放置するのは失礼にあたります
返信がないときの催促メールの書き方
見積もりを依頼したのに、期限を過ぎても返信がない——そんなときは、催促のメールを送りましょう。「催促するのは失礼かな」と遠慮する必要はありません。ただし、責めるような表現は避け、あくまで確認のスタンスで送るのがポイントです。
催促メールを送るタイミング
回答期限を設定していた場合は、期限翌日から2営業日以内を目安に送りましょう。期限を設定していなかった場合は、依頼から3〜5営業日が経過したタイミングが適切です。
件名:【ご確認】〇〇のお見積もりの件|株式会社△△
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。先日〇月〇日にお送りした〇〇のお見積もりのご依頼について、ご確認のためご連絡いたしました。
ご多忙のところ大変恐縮ですが、進捗をお知らせいただけますと幸いです。なお、ご不明な点やご質問がございましたら、お気軽にお申し付けください。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
株式会社△△
△△部 △△
TEL:xxx-xxxx-xxxx
MAIL:xxx@xxx.co.jp
【催促メールのポイント】
- 件名に【ご確認】を入れる:「催促」という言葉は使わず、確認のニュアンスにとどめましょう
- 責めるトーンにしない:「まだ届いていないのですが」ではなく「ご確認のため」という表現が自然です
- いつの依頼かを明記する:送信日と依頼内容を添えると、相手がすぐに状況を把握できます
まとめ
この記事では、見積依頼メールの書き方について解説しました。
- 見積依頼メールには、件名・挨拶/名乗り・依頼の経緯・見積条件・回答期限の5つを必ず盛り込む
- 件名は「見積依頼だとひと目でわかる」表現にし、シーンに合わせて使い分ける
- 初めての取引先には自社紹介と依頼経緯を、既存取引先にはシンプルかつ感謝を添えて送る
- 急ぎの場合は理由を明示し、相手への配慮を忘れない
- 相見積もりは正直に伝え、他社の条件を漏らさない・結果を報告するのがマナー
- 返信がないときは責めず、確認のスタンスで催促する
見積依頼メールは、取引の第一歩となる大切なコミュニケーションです。この記事の例文を土台に、相手や状況に合わせて少しアレンジしながら使ってみてください。

