
「ご厚誼」という言葉、年賀状やビジネスメールでよく見かけるけれど、「なんて読むの?」「どういう意味?」と思ったことはありませんか?
難しい漢字が並んでいるせいか、意味がわかっていても使うときに少し不安になる、という方も多いようです。
この記事では、「ご厚誼」の読み方・意味・使い方を例文つきでわかりやすく解説します。「ご交誼」「ご厚情」との違いや、言い換え表現まで一通りまとめましたので、ビジネスシーンでもう迷わず使えるようになりますよ。
「ご厚誼」の読み方と意味をわかりやすく解説
「ご厚誼」は「ごこうぎ」と読みます。
「厚誼」という言葉は、「厚い」+「誼(よしみ)」で成り立っています。「誼」という漢字はあまり見慣れないかもしれませんが、「よしみ」と読み、「親しいお付き合い」「絆」といった意味を持つ言葉です。
つまり「ご厚誼」とは、「情愛のこもった親しいお付き合い」「厚いよしみ」という意味になります。
日常会話ではほとんど使わない表現ですが、年賀状・ビジネスメール・挨拶状などの改まった文章では定番のフレーズです。基本的には目上の人や取引先に対して使う言葉で、「これまでのお付き合いへの感謝」や「今後も変わらずお付き合いをお願いしたい」という気持ちを丁寧に伝えるときに登場します。
「ご厚誼」の使い方と場面別の例文
「ご厚誼」は主に、これまでのお付き合いへの感謝を伝えるときと、今後もお付き合いをお願いするときの2つの場面で使います。
書き言葉として使うのが基本で、会話の中で口にすることはほぼありません。よく使われる場面ごとに例文を見ていきましょう。
ビジネスメール・挨拶状
年度末や年始の挨拶、異動・退職の連絡など、改まった文章の結びに使われます。
「平素より格別のご厚誼を賜り、厚く御礼申し上げます。」
「今後とも変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願い申し上げます。」
「今後も変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。」
年賀状・暑中見舞い
新年や夏の挨拶状でも頻繁に登場します。
「本年も変わらぬご厚誼を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。」
喪中はがき
「本年中に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに、明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます。」
喪中はがきでは「ご厚情(過去の感謝)」と「ご厚誼(今後のお願い)」を組み合わせて使うパターンがよく見られます。セットで覚えておくと便利です。
「ご厚誼」は失礼にならない?使う相手と注意点
「ご厚誼」を使うとき、「この相手に使って失礼にならないか?」と不安になる方もいるかもしれません。結論から言うと、目上の人・取引先への使用はまったく問題ありません。
むしろ「ご厚誼」はかしこまった表現なので、上司や取引先への挨拶状・メールでは自然にマッチします。格式のある場面では積極的に使って大丈夫です。
一方で注意したいのが、友人や同僚など対等な関係への使用です。「ご厚誼」は目上の人との関係を指す言葉のため、気心の知れた相手に使うと少々堅苦しく、かえって距離を感じさせてしまうことがあります。
対等な関係の相手には「ご厚誼」ではなく「ご交誼(ごこうぎ)」を使うのが正しい使い分けです。読み方は同じ「ごこうぎ」ですが、漢字が異なります。ご交誼については次のセクションで詳しく解説します。
まとめると、使い分けのポイントはシンプルです。
- 目上・取引先 → ご厚誼
- 友人・同僚など対等な関係 → ご交誼
迷ったときは「ご厚誼」を選んでおけば、ビジネスシーンではまず失礼になりません。
「ご厚誼」「ご交誼」「ご厚情」の違いをわかりやすく整理
「ご厚誼」と似た表現として、「ご交誼」「ご厚情」がよく登場します。どれもビジネス文書や挨拶状で使われる言葉ですが、意味とニュアンスが少しずつ異なります。
ご厚誼(ごこうぎ)
目上の人や取引先との「情愛のこもった親しいお付き合い」を指します。感謝を伝えるときにも、今後のお付き合いをお願いするときにも使える汎用性の高い表現です。
ご交誼(ごこうぎ)
読み方は「ご厚誼」と同じですが、こちらは友人や同僚など対等な関係での親しいお付き合いを指します。冠婚葬祭のスピーチや年賀状で見かけることがあります。ビジネスシーンでは「ご厚誼」を使うほうが無難です。
ご厚情(ごこうじょう)
「深い思いやり」「温かい情け」というニュアンスが強い言葉です。相手からかけてもらった親切や心遣いに感謝する場面で使います。「ご厚誼」が「お付き合い」に対する表現であるのに対し、「ご厚情」は「相手の気持ち・行為」に対する感謝に使う点が異なります。
3つの違いを整理するとこうなります。
- ご厚誼 → 目上・取引先との親しいお付き合い全般
- ご交誼 → 対等な関係での親しいお付き合い
- ご厚情 → 相手の深い思いやり・親切への感謝
場面に合わせて使い分けができると、文章の品格がぐっと上がります。
「ご厚誼」の言い換え表現一覧
「ご厚誼」はやや格式が高い表現なので、場面によってはもう少しやわらかい言葉に置き換えたいこともあるかと思います。よく使われる言い換え表現をまとめました。
ご高配(ごこうはい)
「心遣い・配慮」に重点を置いた表現です。「ご厚誼」と同じく目上の人や取引先に使え、格式の高さも同程度。「ご高配を賜り」の形でビジネス文書によく登場します。
ご厚情(ごこうじょう)
前のセクションでも触れましたが、相手の思いやりや親切に感謝するニュアンスが強い表現です。「お付き合い」より「相手の気持ち」に焦点を当てたいときに向いています。
ご愛顧(ごあいこ)
「長くご支援・ご利用いただくこと」を指す表現で、企業が顧客に対して使うことが多いです。「ご厚誼」より親しみやすいトーンになります。
ご支援(ごしえん)
よりストレートに「支えてもらうこと」を表す言葉です。フォーマルな場面から比較的カジュアルな場面まで幅広く使えます。
お引き立て
「特別に目をかけてもらうこと」というニュアンスを持ちます。「今後ともお引き立てのほどよろしくお願いいたします」のように使います。
どの表現も「ご厚誼」と完全に同義ではなく、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。伝えたい気持ちに一番近い言葉を選んでみてください。
まとめ
「ご厚誼」は「ごこうぎ」と読み、目上の人や取引先との「情愛のこもった親しいお付き合い」を意味する言葉です。年賀状・ビジネスメール・挨拶状など、改まった書き言葉の場面で幅広く活躍します。
似た表現の「ご交誼」は対等な関係に、「ご厚情」は相手の思いやりへの感謝に使うと覚えておけば、使い分けで迷うことはなくなります。
難しそうに見える言葉ですが、意味と使い方を押さえてしまえば決して難しくありません。ビジネス文書や年賀状でさらっと使いこなせると、文章の印象がぐっと締まります。ぜひ今日から活用してみてください。

