「お引き受けいただきありがとうございます」は二重敬語?正しい使い方と例文を解説

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仕事や役割をお願いしたとき、相手への感謝をどう伝えるか、言葉に迷ったことはありませんか?

「お引き受けいただきありがとうございます」は、そんな場面でよく使われるフレーズです。でも、いざ使おうとすると「これって二重敬語にならないかな?」「目上の方に使っても失礼じゃないかな?」と不安になる方も多いようです。

この記事では、「お引き受けいただきありがとうございます」が正しい敬語かどうかをまず確認したうえで、ビジネスシーン別の例文・「くださり」との違い・言い換え表現・メールへの組み込み方まで、まとめて解説します。この記事を読めば、感謝の気持ちを正確かつ丁寧に伝えられるようになります。

「お引き受けいただきありがとうございます」は正しい敬語?

結論からお伝えすると、「お引き受けいただきありがとうございます」は正しい敬語です。目上の方や取引先に使っても、まったく問題ありません。

「お〜いただく」という形は、謙譲語の定番パターンです。自分を低めることで相手への敬意を表す表現で、「お引き受けいただく」は「引き受けてもらう」の謙譲表現にあたります。文法的にも自然な構造です。

ただ、「お引き受け」と「いただき」が続くから二重敬語では?と感じる方もいるかもしれません。

二重敬語とは、ひとつの動詞に同じ種類の敬語を二重に重ねることを指します。たとえば「お召し上がりになられる」のように、尊敬語を重ねてしまうケースがこれにあたります。

「お引き受けいただき」の場合、「お引き受け」は名詞的な接頭語として機能しており、「いただく」が謙譲動詞です。同じ種類の敬語を重ねているわけではないため、二重敬語には該当しません。文化庁の敬語指針でも認められている表現パターンです。

安心して、上司・取引先・社外の方への感謝の言葉として使ってください。

「お引き受けいただき〜」の基本的な使い方と例文

「お引き受けいただきありがとうございます」は、文中のどこに置くかによって使い方が少し変わります。大きく分けると、文頭・文中・文末の3パターンがあります。

文頭に置く場合
メールの書き出しとして使うのが最もよく見られるパターンです。感謝の気持ちをまず伝えることで、丁寧な印象を与えます。

この度はご依頼をお引き受けいただきありがとうございます。

文中に置く場合
「〜を」と対象を明示したうえで感謝を伝えるときに使います。

この度は講師のご依頼をお引き受けいただき、誠にありがとうございます。

文末に置く場合
用件を伝えたあと、締めの言葉として添えることもできます。

ご多忙のところ快くお引き受けいただきましたこと、深く感謝申し上げます。

続いて、シーン別の例文を確認しておきましょう。

仕事・業務の依頼を引き受けてもらったとき
この度はプロジェクトへのご参加をお引き受けいただきありがとうございます。ご尽力をどうぞよろしくお願いいたします。

役職・委員などを引き受けてもらったとき
この度は〇〇委員のお役目をお引き受けいただき、誠にありがとうございます。

講師依頼を引き受けてもらったとき
ご多忙の中、講師をお引き受けいただきありがとうございます。当日を楽しみにしております。

いずれも「この度は」や「誠に」「ご多忙の中」といった前置き表現と組み合わせると、より丁寧な印象になります。

「お引き受けいただき」と「お引き受けくださり」の違い

「お引き受けいただき」と「お引き受けくださり」は、どちらも正しい敬語です。意味もほぼ同じですが、敬語の種類が異なります。

「いただき」は謙譲語、「くださり」は尊敬語です。

  • お引き受けいただき:「引き受けてもらう」という行為を、自分側を低めて表現する(謙譲語)
  • お引き受けくださり:「引き受けてくれる」という相手の行為を、相手を高めて表現する(尊敬語)

アプローチの方向が違うだけで、どちらも相手への敬意を表しています。

では、どちらを使えばいいのでしょうか。

ビジネスシーンでは「いただき」のほうが無難です。謙譲語は自分を低める表現なので、フォーマルな場面や目上の方・取引先への文章に自然に馴染みます。実際、ビジネスメールでも「いただき」を使った表現のほうが多く見られます。

「くださり」も間違いではありませんが、やや柔らかい印象になるため、社内の親しい上司や比較的カジュアルなビジネス文書に向いています。

実際のメール文で比較するとこうなります。

(いただき)この度は講師をお引き受けいただき、誠にありがとうございます。

(くださり)この度は講師をお引き受けくださり、誠にありがとうございます。

どちらも自然な文章ですが、取引先や初対面の相手には「いただき」を選んでおくと安心です。

シーン別・言い換え表現一覧

「お引き受けいただきありがとうございます」は丁寧で正確な表現ですが、同じ言葉が続くと単調になることもあります。場面やフォーマル度に合わせて言い換えを使い分けられると、文章の幅が広がります。

以下に、よく使われる言い換え表現をフォーマル度別に整理しました。

◎ 特にフォーマルな場面(社外・重要な取引先など)

ご快諾いただきありがとうございます
「快く承諾してくれた」というニュアンスが加わり、相手の快い対応への感謝が伝わります。改まった場面や、相手に無理をお願いした場合に特に適しています。

ご承諾いただきありがとうございます
やや硬い表現で、契約・条件・申し込みなど、正式な合意に対して使いやすい言葉です。

○ 一般的なビジネスシーン(社外・社内どちらでも)

お受けいただきありがとうございます
「お引き受けいただき」よりも少しシンプルな表現です。短くすっきりまとめたいときに便利です。

お引き受けくださりありがとうございます
尊敬語を使ったパターンで、柔らかい印象を出したいときに。

△ 社内・親しい上司など比較的カジュアルな場面

引き受けていただきありがとうございます
「お〜」の接頭語がない分、ややカジュアルになります。社内メールや口頭での感謝に向いています。

どの表現も「引き受けてくれてありがとう」という気持ちを丁寧に言い換えたものです。相手との関係性や場面に合わせて選ぶようにしましょう。

ビジネスメールへの組み込み方・文例

ここまでの内容を踏まえて、実際のメールでどう使うかを確認しておきましょう。社外向けと社内向け、2パターンの文例を紹介します。

【社外向け】取引先・外部の方へのお礼メール

件名:講師ご依頼の件につきまして

〇〇株式会社
〇〇様

お世話になっております。△△株式会社の□□でございます。

この度はご多忙の中、講師をお引き受けいただきありがとうございます。
おかげさまで、当日の準備を進めることができております。

開催日時や会場の詳細につきましては、改めてご連絡いたします。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

△△株式会社 □□

【社内向け】上司・先輩へのお礼メール

件名:プロジェクト参加のお礼

〇〇さん

お疲れさまです。□□です。

この度はプロジェクトへのご参加をお引き受けいただき、誠にありがとうございます。
〇〇さんにご協力いただけることで、チーム一同、大変心強く思っております。

ご不明な点があればいつでもお声がけください。
どうぞよろしくお願いいたします。

□□

社外メールでは「ご多忙の中」「おかげさまで」など丁寧な前置きを加えると印象が上がります。社内メールは簡潔にまとめつつ、感謝の気持ちが伝わる一文を必ず入れるのがポイントです。

なお、件名は用件が一目でわかるように書くと、相手が読み返すときにも親切です。

まとめ

「お引き受けいただきありがとうございます」について、あらためて要点を整理します。

  • 正しい敬語であり、二重敬語にはあたらない。目上の方や取引先にも安心して使える表現です。
  • 「いただき」は謙譲語、「くださり」は尊敬語。迷ったらフォーマルな場面では「いただき」を選ぶのが無難です。
  • 言い換えはフォーマル度で使い分ける。「ご快諾いただき」「ご承諾いただき」など、場面に応じて選びましょう。

感謝の言葉は、相手との関係をつなぐ大切なひと言です。正しい表現を身につけて、気持ちのこもったメールを送れるようにしていきましょう。

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