「ご訪問」は自分が行くときに使える?説明が割れる理由と正しい使い方

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「明日、御社にご訪問させていただきます」

メールの文面を書きながら、ふと手が止まったことはありませんか。「あれ、ご訪問って自分が行くときに使う言葉だったっけ」と。

気になって調べてみても、サイトによって説明がバラバラ。「自分が行くときに使う謙譲語」と書いてあるサイトもあれば、「自分からは使えない、相手が来るときの言葉」と正反対のことが書いてあるサイトもあります。これでは余計に不安になってしまいますよね。

この記事では、なぜ説明が食い違ってしまうのかという理由まで含めて、「ご訪問」を自分が行くときに使ってよいかどうかをはっきりさせていきます。読み終わるころには、迷わずメールや会話で使えるようになりますよ。

「ご訪問」は自分が行くときに使える?結論

結論からお伝えすると、「ご訪問」は自分が相手先に行くときに使える謙譲語表現です。

「明日、貴社をご訪問いたします」「担当者がご訪問させていただきます」のように、自分の行動をへりくだって伝える場面で問題なく使えます。訪問という動作をするのが自分(自社)である場合、相手への敬意を込めてこの言葉を選ぶことができるのです。

ただし、ネットで検索すると「ご訪問は自分からは使えない」「相手が来るときの言葉」と説明しているサイトも少なくありません。同じ言葉について正反対の説明が並んでいると、どちらを信じればいいのか分からなくなってしまいますよね。

なぜこれほど説明が割れてしまうのか、その理由を詳しく見ていきましょう。

なぜ「自分からは使えない」という説明もあるのか

「自分からは使えない」という説明が生まれる背景には、「ご(お)」=尊敬語という思い込みがあります。

「ご覧になる」「お帰りになる」のように、「ご(お)」を動詞につけると尊敬語になる例は確かに多くあります。そのため「ご訪問」を見て、「相手を敬う言葉なのだから、自分の行動に使うのはおかしいのでは」と感じてしまう方が一定数いるのです。

しかし、実際には「ご(お)+動詞+する/いたす」という形は、謙譲語の代表的な型です。

謙譲語の基本パターン

「ご報告いたします」「お伝えします」「ご連絡させていただきます」など、自分の行為をへりくだって表すときにも「ご(お)」は使われます。「ご訪問いたします」もこの型にあてはまるため、自分の行動として使ってもまったく問題ありません。

つまり「ご(お)」は尊敬語にも謙譲語にも使われる接頭語であり、どちらの意味になるかは後に続く言葉の形で決まります。この仕組みを知らないまま「ご=相手を敬う言葉」とだけ覚えていると、「自分には使えないはず」という誤解につながってしまうのです。

自分が訪問する場合に使える言い換え表現

「ご訪問いたします」は正しい表現ですが、より誤解の余地がない言い方を知っておくと、場面に応じて使い分けができて安心です。

伺う(うかがう)

「訪問する」の謙譲語として、ビジネスシーンで最もよく使われる表現です。「明日の午後、御社に伺います」のように、シンプルで幅広い場面に使えます。目上の方や取引先に対して、迷ったときはこの表現を選んでおけば間違いありません。

参る(まいる)

「行く」の謙譲語で、「伺う」よりもややかしこまった響きがあります。「10時に参ります」のように、到着時刻を伝える場面や、格式を重視したい相手とのやり取りでよく使われます。

使い分けの目安

「ご訪問いたします」も「伺います」も、どちらも自分が行くことを伝える正しい敬語です。日常的なメールや会話では「伺います」の方が自然で使いやすく、案内状や改まった文書では「ご訪問いたします」がよく用いられます。どちらを使っても失礼にはあたらないので、文章全体の雰囲気に合わせて選ぶとよいでしょう。

「ご訪問させていただきます」は二重敬語になる?

結論からいうと、「ご訪問させていただきます」は二重敬語ではなく、正しい敬語表現です。

二重敬語とは、尊敬語同士・謙譲語同士など、同じ種類の敬語を一つの言葉に重ねて使ってしまうことを指します。たとえば「お伺いさせていただきます」がその代表例で、「伺う」自体がすでに謙譲語として完成した言葉のため、そこに「させていただく」を重ねると謙譲語が二重になってしまいます。

一方「訪問」は、それ自体には敬語のニュアンスを含まない、ただの言葉です。そこに「ご」と「させていただく」を組み合わせても、謙譲の意味が重なっているわけではないため、二重敬語にはあたりません。

ただし、「させていただく」は本来、相手の許可があって初めて成り立つ表現です。特に用件もなくこちらの都合だけで訪問する場合は、「ご訪問いたします」「伺います」のようにシンプルな言い方の方が、かえって自然に聞こえることもあります。

自分が訪問する際に気をつけたいポイント

「ご訪問」の正しさが分かったところで、実際に使うときに意識しておきたい点をお伝えします。

同じ表現を繰り返さない

一通のメールの中で「ご訪問させていただきます」を何度も使うと、くどい印象になってしまいます。件名では「ご訪問のお願い」、本文の最初は「ご訪問いたします」、締めは「伺います」というように、言い換えを織り交ぜると読みやすくなります。

日程は具体的に伝える

「近日中にご訪問いたします」だけでは相手も予定を立てにくいものです。「〇月〇日の午後にご訪問いたします」のように、日時をはっきり示すことで、相手への配慮が伝わります。

一言添えて印象を柔らかくする

「お忙しいところ恐れ入りますが」「ご都合がよろしければ」といったクッション言葉を添えるだけで、一方的な連絡という印象が和らぎます。特にこちらから訪問を申し出る場面では、相手の都合を気遣う一言があると丁寧さが増します。

まとめ

「ご訪問」は、自分が相手先に行くときに使える正しい謙譲語です。「自分からは使えない」という説明を見かけても、心配する必要はありません。

場面に応じて「伺います」「参ります」とも使い分けながら、自信を持って訪問の連絡を伝えてくださいね。

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