
「予定を空けておいてください」と言われたとき、「自分が使うときはこの言い方で合っているのかな」と気になったことはありませんか。日常的によく使う言葉だからこそ、いざビジネスの場面で使うとなると、失礼にあたらないか、もっと丁寧な言い方があるのではないかと立ち止まってしまうものです。この記事では、「予定を空ける」という表現がビジネスシーンでそのまま使えるのかどうかから、相手に配慮した言い換え、自分の予定を伝えるときの丁寧な言い方まで、具体的な例文と合わせてわかりやすく紹介します。
「予定を空ける」はビジネスでそのまま使っても失礼にならない?
結論からお伝えすると、「予定を空ける」という言葉自体は、ビジネスシーンで使っても失礼にはあたりません。日常会話でもよく使われる表現で、特に難しい言葉でもないため、上司や取引先に対して使っても基本的に問題ないと考えて大丈夫です。
ただし、そのまま「予定を空けてください」と言い切ってしまうと、相手によっては少しぶっきらぼうな印象を与えてしまうことがあります。特に取引先や目上の方に対しては、依頼のニュアンスをやわらげたり、クッション言葉を添えたりすることで、より丁寧な印象になります。
つまり、「予定を空ける」という言葉そのものは失礼ではないものの、誰に対して、どんな場面で使うかによって、言い回しを調整するのがポイントです。
「空ける」と「開ける」正しいのはどっち?
「予定をあける」と入力したとき、「開ける」と変換されて「あれ、こっちで合っているのかな」と迷った経験がある方もいるのではないでしょうか。結論を先にお伝えすると、予定について使う場合は「空ける」が正しい漢字です。
「空ける」には、今まで何かで占められていた場所や時間を空にするという意味があります。予定表に入っていた予定をなくして、時間を確保する場合はこちらを使います。「予定を空ける」「時間を空ける」はこの使い方にあたります。
一方の「開ける」は、閉じていたものを開くという意味です。「ドアを開ける」「店を開ける」のように、閉まっていた状態から開いた状態にする場合に使います。予定に対して使うと意味が通じにくくなるため、注意しましょう。
迷ったときは、「時間や場所を空っぽにする」イメージなら「空ける」と覚えておくと間違えにくくなります。
相手に予定を空けてもらいたいときの敬語表現・言い換え
相手に予定を空けておいてほしいとお願いする場面では、伝え方ひとつで印象が大きく変わります。ここでは、丁寧度の段階別にいくつかの言い方を紹介します。
もっとも基本的な丁寧表現は「予定を空けておいてください」です。丁寧語としては問題ありませんが、上司や取引先には、もう少しやわらかい言い方がおすすめです。
恐れ入りますが、〇月〇日は予定を空けておいていただけますでしょうか。
「〜ていただけますでしょうか」と疑問形にすることで、命令のニュアンスが消え、相手の都合を尊重する印象になります。さらに控えめに伝えたい場合は、次のような言い方も便利です。
恐縮ですが、可能であれば当日のご予定を空けておいていただけますと幸いです。
「〜していただけますと幸いです」を使うと、お願いというよりお伺いを立てるようなニュアンスになり、目上の方や取引先にも安心して使えます。場面や相手との関係性に応じて、これらの言い方を使い分けてみてください。
自分が予定を空けていることを丁寧に伝える言い方
ここまでは相手にお願いする場面を紹介しましたが、逆に「自分の予定を空けている」ことを相手に伝えたい場面もあります。たとえば、上司や取引先から日程調整の連絡を受けたときに、自分の都合を丁寧に返信するケースです。
もっとも使いやすいのが「予定を空けております」という言い方です。
ご連絡いただきました件、当日は予定を空けております。
「〜ております」は丁寧語として自然に使え、事実をそのまま伝える場面に向いています。加えて、相手への配慮を示したい場合は、次のように一言添えると印象がやわらかくなります。
その日はご連絡をいただいておりましたので、あらかじめ予定を空けております。
すでに相手のために予定を確保していたことが伝わり、丁寧で気配りのある印象になります。自分の状況を伝える場面は意外と見落とされがちですが、こうした言い回しを知っておくと、返信メールなどで自然に使えます。
シーン別で使える例文(社内上司・社外取引先)
これまで紹介したフレーズを、実際のメール文面に落とし込んでみましょう。相手との関係性によって、丁寧度を調整するのがポイントです。
社内上司へ依頼する場合
お疲れ様です。来週の〇日に部内での打ち合わせを予定しております。恐れ入りますが、午後のお時間で予定を空けておいていただけますでしょうか。詳細は改めてご案内いたします。
社内であっても、上司に対しては「恐れ入りますが」「〜ていただけますでしょうか」を使うことで、丁寧さを保ちながら依頼できます。
社外取引先へ依頼する場合
平素より大変お世話になっております。次回の打ち合わせについて、〇月〇日午前中でご予定を空けておいていただけますと幸いです。ご都合が合わない場合は、別日程もご相談させてください。
取引先には「〜していただけますと幸いです」を使い、代替案も添えることで一方的な印象を避けられます。
自分の予定を伝える返信の場合
ご連絡ありがとうございます。〇月〇日は予定を空けておりますので、いつでもご都合に合わせて調整可能です。
自分の状況を伝える際は、簡潔に「空けております」と伝えるだけで十分丁寧な印象になります。
まとめ
「予定を空ける」という言葉は、ビジネスシーンでもそのまま使える表現です。漢字は「空ける」が正しく、相手にお願いする場面と自分の状況を伝える場面とで、使う言い回しが異なります。相手への依頼では「〜ていただけますでしょうか」「〜幸いです」といった丁寧な言い回しを、自分の予定を伝える場面では「空けております」を使うと、どちらも自然で気配りのある印象になります。今回紹介した例文を参考に、場面に合わせて使い分けてみてください。
