
「お会いできるのを楽しみにしております」。メールの結びや別れ際に、つい使いたくなる一言ですよね。
でも、いざ上司や取引先に送ろうとすると、「この言い方、目上の方に失礼じゃないかな?」「もっと丁寧な言い方があるのでは?」と手が止まってしまうことはありませんか。
結論から言うと、この表現は上司や取引先など、目上の方にも安心して使える敬語です。ただし、場面や相手によっては、言い換えたほうがしっくりくることもあります。
この記事では、使っていい理由から、場面別の例文、より丁寧な言い換え、避けたい使い方までを、やさしく整理してご紹介します。
「お会いできるのを楽しみにしております」は上司・目上の人に使っていい?
はい、目上の方にも問題なく使えます。
理由は、この表現が自分をへりくだることで、相手への敬意を示す形になっているからです。分けて見てみましょう。
- 「お会いする」は、自分が会うことをへりくだって言う謙譲語です
- 「おります」は、「いる」をへりくだった「おる」に「ます」を付けた、丁寧な言い方です
どちらも自分の側を低くする言い方なので、自然と相手を立てることができます。「楽しみにしています」よりも一段丁寧な表現です。
「カジュアルすぎないかな?」と心配される方もいますが、敬語として整っているので、くだけた印象にはなりません。「またお会いできるのを楽しみにしております」「久しぶりにお会いできるのを楽しみにしております」のように言葉を足しても、同じように使えます。
ビジネスで使える場面と例文
ビジネスでは、次のような場面で自然に使えます。メールだけでなく、対面や電話でそのまま口にしても違和感はありません。
会う約束をしたあとのメール
来週の水曜日、14時にお伺いいたします。お会いできるのを楽しみにしております。
打ち合わせや商談の別れ際
本日はお忙しいなか、ありがとうございました。またお会いできるのを楽しみにしております。
面談後のお礼メール
本日はお時間をいただき、誠にありがとうございました。またお会いできるのを楽しみにしております。
久しぶりに会う相手へ
ご無沙汰しております。久しぶりにお会いできるのを楽しみにしております。
どの場面でも、感謝や日程の確認、ご挨拶を一言添えてから使うと、唐突にならず、気持ちのこもった印象になります。
もっと丁寧に伝えたいときの言い換え
「お会いできるのを楽しみにしております」は十分に丁寧ですが、相手との関係や場面の改まり具合に合わせて、言い方を変えることもできます。
| 表現 | 向いている相手 | 印象 |
|---|---|---|
| お会いできるのを楽しみにしています | 同僚、親しい社内の方 | やわらかく親しみやすい |
| お会いできるのを楽しみにしております | 上司、取引先 | 基本の丁寧な形 |
| お会いできますことを楽しみにしております | 取引先、お客様 | 文章でより改まった印象 |
| お目にかかれるのを楽しみにしております | 役員、重要なお客様 | さらに敬意が高い |
| お目にかかれる日を心待ちにしております | 式典、正式な案内状 | もっとも改まった印象 |
「お目にかかる」は「会う」の謙譲語で、「お会いする」よりも改まった印象になります。ふだんの取引先や上司には基本の形で十分です。役員や重要なお客様、正式な式典の案内など、特に礼儀を尽くしたい場面で選ぶとよいでしょう。
なお、「心待ちにしております」は気持ちが強く伝わる分、日常のやり取りで使うと大げさに聞こえることもあります。
失礼に聞こえてしまう使い方と避け方
便利な表現ですが、使い方によっては、相手に違和感を与えてしまうことがあります。
会う予定が決まっていないときに使う
提案や依頼の返事を待っている段階で「お会いできるのを楽しみにしております」と書くと、会うことが前提のようで、押しつけがましく感じられます。返事や確認を待つときは、「お待ちしております」が自然です。
ご確認のうえ、ご返信をお待ちしております。
毎回同じ形で使う
やり取りのたびに使うと、形だけの挨拶に見えてしまいます。「お話を伺えるのを」「当日ご一緒できるのを」のように、何を楽しみにしているのかを一言添えると、気持ちが伝わります。
「楽しみにしてます」と略す
「しています」の「い」を省いた言い方は話し言葉で、ビジネスでは幼い印象を与えがちです。メールでも口頭でも、「楽しみにしております」と省かずに言いましょう。
まとめ
「お会いできるのを楽しみにしております」は、会う予定が決まっている場面で、相手との距離感に合わせて選ぶと安心な表現です。ふだんは基本の形で使い、特に敬意を伝えたい相手には「お目にかかれる」に言い換える、という使い分けを覚えておきましょう。
