
見積もりを依頼した業者の中から1社に絞ったとき、選ばなかった業者への連絡って、なんとなく後回しにしてしまいがちですよね。
「失礼にならないかな」「角が立たないかな」と気になりながらも、どう書けばいいかわからずに時間だけが経ってしまう——そんな経験はないでしょうか。
実は、見積もりのお断りメールは書き方のポイントを押さえれば、相手への配慮がきちんと伝わるものになります。丁寧に断ることで、今後も良好な関係を続けやすくなるという側面もあります。
この記事では、見積もりのお断りメールを書く前に知っておきたいポイントから、シーン別のコピペ例文、件名の作り方まで、まとめてお伝えします。
見積もりのお断りメールは送るべき?送らなかった場合のリスク
結論から言うと、お断りメールは送るのがマナーです。法律上の義務はありませんが、見積もりを依頼した時点で相手の会社は時間とコストをかけて対応してくれています。その労力に対して、結果を何も伝えないのはビジネスとして誠実とは言いにくい対応です。
連絡をしなかった場合、相手は「まだ検討中なのか」「他社に決まったのか」と判断がつかない状態が続きます。担当者が確認の連絡を入れてきたり、社内で案件をずっと保留にしたりと、相手に余計な手間をかけることにもなります。
また、ビジネスの世界は意外と狭いものです。今回は縁がなくても、数年後に別の案件で声をかけたい場面が来るかもしれません。連絡なしで終わらせてしまうと、そのときに声をかけづらくなります。
「電話で伝えるべきか」と悩む方もいますが、お断りの連絡はメールで十分です。電話は相手の時間を拘束しますし、記録として残る点でもメールのほうが適しています。
見積もり断りメールを書く前に知っておきたい3つのポイント
理由は正直に書きすぎなくていい
断る理由として「他社の方が価格が安かった」と正直に書くと、相手を傷つけたり、値引き交渉の返信を招いたりすることがあります。「社内で検討した結果、今回は見送らせていただくことになりました」のように、理由をぼかした表現でも失礼にはあたりません。具体的な理由を求められた場合も、「総合的な判断」「社内の方針」といった言葉でやんわり伝えるのが無難です。
感謝の言葉を必ず入れる
見積もりを作成するには、相手側にそれなりの手間がかかっています。断る内容であっても、冒頭か締めに「ご提案いただきありがとうございました」などの感謝の一言を入れることで、メール全体の印象が大きく変わります。感謝なしにいきなり断りの文面が続くと、読み手に冷たい印象を与えてしまいます。
今後の関係を残す一言を添える
「またの機会にぜひよろしくお願いいたします」「今後ともどうぞよろしくお願いいたします」といった一言を締めに加えると、関係を閉じずに終われます。これがあるかないかで、相手が受け取る印象はかなり違います。今回は縁がなくても、次につながる可能性を残しておくのがビジネスの断り方の基本です。
【コピペOK】見積もり断りメールの例文(シーン別3パターン)
相見積もりで選ばなかった業者へ
複数社に見積もりを依頼し、他社に決めた場合のパターンです。理由はぼかしつつ、感謝と今後の関係を残す一言を添えています。
件名:御見積のご依頼に関するご連絡
いつもお世話になっております。〇〇株式会社の△△です。
先日はお見積もりをご提出いただき、誠にありがとうございました。
社内にて慎重に検討いたしましたが、今回は別の会社にお願いすることになりました。せっかくお時間をいただきながら、このようなご連絡となり大変恐縮です。
またの機会がございましたら、ぜひよろしくお願いいたします。略儀ながら、メールにてご連絡申し上げます。
1社だけに依頼して断る場合
相見積もりではなく、1社だけに見積もりを依頼したものの、予算や方針の都合で断るケースです。
件名:ご提案いただいた件につきまして
いつもお世話になっております。〇〇株式会社の△△です。
先日はお見積もりをご用意いただき、ありがとうございました。
ご提案内容につきまして社内で検討を重ねましたが、今回は諸般の事情により見送らせていただくことになりました。お手数をおかけしてしまい、誠に申し訳ございません。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
見積書を受け取った後に時間が経ってしまった場合
結論を出すまでに時間がかかってしまい、断りの連絡が遅れたケースです。お詫びの一言を加えるのがポイントです。
件名:御見積の件について(ご報告)
いつもお世話になっております。〇〇株式会社の△△です。
先日ご提出いただいたお見積もりについて、ご連絡が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
社内での検討に時間を要してしまいましたが、今回は他社にお願いすることになりました。丁寧にご対応いただいたにもかかわらず、このような結果となり大変申し訳ございません。
またご縁がございましたら、その際はぜひよろしくお願いいたします。
件名はどう書く?開封されてすぐ伝わる件名の作り方
お断りメールは、件名を見ただけで用件が伝わるように書くのが基本です。「お世話になっております」など挨拶文を件名にしてしまうと、相手が内容を把握するまでに時間がかかりますし、見落とされるリスクもあります。
件名の例(そのまま使えます)
- 御見積のご依頼に関するご連絡
- ご提案いただいた件につきまして
- 御見積の件について(ご報告)
- 御見積もりの結果についてのご連絡
- 先日のお見積もりに関するご報告
いずれも「何の件か」がひと目でわかる構成になっています。「お断り」という言葉を件名に入れる必要はありません。相手への配慮として、断りとわかる言葉をあえて件名に出さないのが一般的なマナーです。
避けたい件名の例
- 「お世話になっております」→ 用件が不明
- 「ご連絡」→ 内容がわからない
- 「お断りについて」→ 直接的すぎて相手に不要なプレッシャーを与える
件名は短く、具体的に。それだけで相手への印象が変わります。
送るタイミングと注意点
なるべく早く送るのが鉄則
他社に決めたとわかった時点で、できるだけ早くお断りの連絡を入れるのが基本です。連絡が遅くなるほど相手は案件を宙ぶらりんのまま抱えることになり、担当者の負担になります。社内の決裁が下りたその日、遅くとも翌営業日には送るのが理想です。
電話が必要なケース・不要なケース
基本的にはメールだけで問題ありませんが、以下のような場合は事前に電話を一本入れると丁寧な印象になります。
- 何度も打ち合わせを重ねた深い関係がある場合
- 先方が非常に力を入れて提案してくれたと感じる場合
- 金額が大きく、相手の期待度が高いと思われる場合
逆に、一度やり取りしただけの間柄や、メールのみでやり取りが完結していた場合は、メールだけで十分です。電話とメールを両方使う場合は、電話で一報を入れてからメールを送るという順番にしましょう。
断り後に返信が来た場合の対応
お断りメールに対して「承知しました。またの機会にぜひ」といった返信が来ることがあります。この場合は、簡潔にお礼を返す一言だけで十分です。長々と返信する必要はありません。
例:「ご理解いただきありがとうございます。またどうぞよろしくお願いいたします。」
まとめ
見積もりのお断りメールは、早く・丁寧に・簡潔にが基本です。理由は正直に書きすぎず、感謝の言葉と今後の関係を残す一言を添えるだけで、相手への配慮がしっかり伝わるメールになります。
断り方が丁寧だと、「次も声をかけたい」と思ってもらえる可能性が高まります。今回ご紹介した例文を参考に、相手との関係を大切にしながらお断りの連絡をしてみてください。
