「周知のとおり」の意味とは?ビジネスでの使い方と言い換え表現まとめ

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「周知のとおり」という言葉、メールや資料で目にすることはあっても、いざ自分で使おうとすると意味や使い方に迷ってしまう方は多いのではないでしょうか。「ご周知のとおり」とはどう違うのか、どんな場面でどちらを使えばいいのか、気になるところですよね。

この記事では、「周知のとおり」の意味からビジネスでの使い方、「ご周知のとおり」との使い分け、場面別の例文、そして自然な言い換え表現までまとめてご紹介します。最後まで読めば、迷わず使い分けられるようになりますよ。

「周知のとおり」の意味とは

「周知のとおり」とは、すでに広く知らせている、または知られていることを前提に使う表現です。「以前お伝えした内容のとおり」「すでにご存知の通り」といったニュアンスで、一度共有した情報や事実に改めて触れる際に用いられます。

もとになっている「周知」という言葉は、「広く知らせること」「広く知れ渡っていること」の両方の意味を持っています。「新しい規則を周知する」なら前者、「周知の事実」なら後者の使い方です。「周知のとおり」はこのうち後者、つまりすでに知れ渡っている情報を指す使い方にあたります。

使われる場面としては、社内での連絡事項や、取引先とのやり取りの中で「以前話した件ですが」と切り出したいときなど、すでに共有済みの内容を前置きするシーンが中心です。

なお、「周知のとおり」は「周知の通り」と漢字で表記されることもあります。意味に違いはなく、どちらを使っても問題ありません。ビジネスメールなど柔らかい印象を出したい場面ではひらがな表記、社内規程や公的な案内文など、かたい文書では漢字表記が使われる傾向があります。

「周知のとおり」のビジネスでの使い方

ビジネスの場では、「周知のとおり」は上司への報告、取引先とのやり取り、社内の連絡事項などで幅広く使われます。たとえば、以前会議や資料ですでに伝えてある内容について、改めて言及する際の前置きとして使うのが典型的な使い方です。

「周知のとおり、来月より新しい料金体系が適用されます」

「周知のとおり、本部署は来週から新体制に移行いたします」

このように、「これは以前お伝えした内容ですが」という前提を短く示すことで、話をスムーズに進められるのが「周知のとおり」の便利なところです。

「ご周知のとおり」との違いと使い分け

「周知のとおり」に「ご」をつけた「ご周知のとおり」も、ビジネスの場でよく見かける表現です。意味自体は大きく変わりませんが、「ご」がつくことで、より丁寧でかしこまった印象になります。

ここで気になるのが、「ご周知のとおり」は二重敬語にあたらないか、という点です。結論からいうと、二重敬語にはあたりません。「ご」は名詞に敬意を添える接頭語であり、「周知のとおり」という一つの言葉に一度だけ敬語を重ねているだけだからです。「おっしゃられる」のように、同じ種類の敬語を二重に使っているわけではないため、文法的には問題のない表現です。

使い分けの目安としては、次のように考えるとわかりやすいです。

  • 周知のとおり:社内の同僚間や、ややカジュアルな文書・口頭でのやり取りに
  • ご周知のとおり:取引先や社外の目上の方、あらたまったメール・文書に

どちらも間違いではありませんが、宛先や文書の改まり度に応じて選ぶと、より自然な印象になります。

また、似た形の「ご周知のほど、よろしくお願いいたします」という表現もありますが、こちらは「ご周知のとおり」とは意味が異なります。「ご周知のとおり」がすでに知っている前提で使うのに対し、「ご周知のほど」は「広く知らせてください」とお願いする表現です。混同しやすいので、あわせて覚えておくとよいでしょう。

場面別の例文

「周知のとおり」「ご周知のとおり」を、実際の場面に当てはめて見てみましょう。

社内メールでの例文

「周知のとおり、来週の月曜日より新しい勤怠システムへ切り替わります」

「周知のとおり、本日17時より全体会議を行いますので、ご参加をお願いいたします」

取引先向けメールでの例文

「ご周知のとおり、弊社では来月より営業時間を変更させていただきます」

「ご周知のとおり、先日ご案内いたしました価格改定は来月1日より適用となります」

会議・口頭での使用例

「周知のとおり、今期の目標については先月の会議でお伝えした通りです」

「皆さまもご周知のとおり、来週からプロジェクトの体制が一部変更となります」

社内向けには「周知のとおり」、取引先や社外向けには「ご周知のとおり」を使うと、シーンに合った自然な印象になります。

「周知のとおり」の言い換え表現

「周知のとおり」は前置きとして便利な言葉ですが、使う相手や文書の雰囲気によっては、別の言葉に言い換えたほうがしっくりくることもあります。フォーマル度別に使える言い換え表現をまとめました。

フォーマル度 言い換え表現 使用例
ややカジュアル 前にお伝えしたとおり 前にお伝えしたとおり、来週から新しい体制になります
標準的 既にお伝えしましたとおり 既にお伝えしましたとおり、料金体系が変更となります
丁寧 先般ご案内いたしましたとおり 先般ご案内いたしましたとおり、営業時間を変更いたします
丁寧 すでにご案内のとおり すでにご案内のとおり、来月より新システムへ移行いたします
かしこまった場面 広く知られておりますように 広く知られておりますように、当社は創業50年を迎えます

「既に周知のとおり」という言い方も、これらの表現に置き換えることができます。たとえば「既に周知のとおり、来月から新料金が適用されます」は、「既にお伝えしましたとおり」「先般ご案内いたしましたとおり」と言い換えると、より柔らかく丁寧な印象になります。「ご周知のとおり」を言い換えたい場合も同様に、上表の丁寧な表現(「先般ご案内いたしましたとおり」など)を当てはめると自然です。

使うときに気をつけたいポイント

「周知のとおり」は便利な表現ですが、使い方によっては気をつけたい点もあります。

まず、一つの文書やメールの中で何度も使うと、文章がくどくなったり、説明口調に聞こえたりすることがあります。本当に必要な箇所に絞って使うほうが、読み手にとってすっきりした印象になります。

また、「周知のとおり」には「もう知っていますよね」という前提が含まれているため、実際には情報が伝わっていない相手に使うと、話が噛み合わなくなったり、念を押しているような高圧的な印象を与えてしまったりすることがあります。使う前に、対象者全員に情報が行き渡っているかを確認しておくと安心です。

気になる場合は、先ほどご紹介した「既にお伝えしましたとおり」「先般ご案内いたしましたとおり」といった、より柔らかい言い換え表現を活用するのもひとつの方法です。

まとめ

「周知のとおり」は、すでに共有済みの情報に改めて触れる際に使う前置き表現です。意味自体はシンプルですが、使う相手によって受け取られ方が変わる言葉でもあります。社内向けのカジュアルな連絡には「周知のとおり」、取引先や目上の方への改まった文書には「ご周知のとおり」と、宛先に応じて使い分けると自然な印象になります。

「もう知っていますよね」という前提を含む言葉なので、本当に情報が届いているかを確認したうえで、必要な場面に絞って使うのがポイントです。今回ご紹介した言い換え表現も、シーンに応じてぜひ活用してみてください。

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