「ご挨拶申し上げます」は二重敬語?正しい敬語か意味・使い方を解説

広告

ビジネスメールや式典のあいさつで「ご挨拶申し上げます」という表現、なにげなく使っているけれど、ふと「これって二重敬語じゃないの?」と不安になったことはありませんか。

結論からお伝えすると、「ご挨拶申し上げます」は正しい敬語表現です。上司や取引先はもちろん、司会として大勢の前で紹介するときにも安心して使えます。

この記事では、なぜ正しい敬語といえるのかという理由から、司会・式典での使い方、ビジネスメールでの例文、似た表現との違いまで、ひとつずつわかりやすく整理していきます。読み終わるころには、迷わず自信を持って使えるようになっているはずです。

「ご挨拶申し上げます」は二重敬語?結論からお伝えします

結論からお伝えすると、「ご挨拶申し上げます」は正しい敬語表現であり、二重敬語ではありません。

「ご~申し上げる」という形は、一つのまとまった謙譲語のパターンです。「ご」と「申し上げる」がそれぞれ別々に敬語として重なっているわけではなく、セットで一つの敬語表現として成立しています。そのため、これを二重敬語と呼ぶのは誤解です。

目上の方や取引先に対して使っても失礼にはあたりません。なぜこの形が正しい謙譲語になるのか、次の項目で詳しく見ていきましょう。

「ご挨拶申し上げます」の意味と成り立ち

「ご挨拶申し上げます」は、「挨拶する」を丁寧に言い換えた言葉です。分解すると、「申し上げる」は「言う」の謙譲語で、「申す」よりもさらに丁寧度の高い表現になります。そこに「ご」がついて、「ご挨拶申し上げます」という形になっています。

ここで気になるのが、「ご」がついているのに、なぜ謙譲語なのかという点です。「お客様がお越しになる」のように、「お・ご」は相手の行為を敬う尊敬語として使われることが多いため、混同しやすいのですが、「挨拶」という行為はそもそも相手があってこそ成り立つものです。自分から相手に向けて行う動作に「ご」をつけることで、相手への敬意を込めながら、自分がへりくだって挨拶することを表しているのです。

つまり「ご挨拶申し上げます」は、「私から敬意を込めて挨拶させていただきます」という気持ちが込められた表現だと考えるとわかりやすいでしょう。

司会や式典で「ご挨拶申し上げます」と紹介しても大丈夫?

式典や懇親会の司会進行で、「それでは、社長の〇〇よりご挨拶申し上げます」という案内を耳にしたことがあるかもしれません。この使い方に「あれ、社長を立てているはずなのに、へりくだる言葉を使うのはおかしいのでは」と違和感を持つ方もいるようです。

しかし、これは正しい使い方です。ポイントは、司会者が「誰の立場」で話しているかにあります。ビジネスの場では、自社の人間はたとえ社長であっても、社外のお客様から見れば「身内」にあたります。司会者は会社を代表する立場として、来場者に対して自社の人間をへりくだらせて紹介しているのです。

つまり、「ご挨拶申し上げます」の謙譲の対象は社長ではなく、その場にいる来場者です。社外の方を招いた式典や懇親会では、自信を持って使って問題ありません。

ビジネスシーン別の使い方・例文

「ご挨拶申し上げます」は、上司や取引先などの目上の相手に対しても失礼にならない表現なので、さまざまな場面で使うことができます。シーンごとの例文を見ていきましょう。

メールでの自己紹介・初回連絡
初めて連絡する相手や、担当が変わった際の挨拶メールで使われます。

・「初めてご連絡いたします。〇〇株式会社の△△と申します。まずはご挨拶申し上げます。」
・「このたび貴社を担当することになりました△△です。着任のご挨拶申し上げます。」

電話・対面での自己紹介
口頭で名乗るときにも自然に使えます。

・「お世話になっております。〇〇会社の△△です。改めてご挨拶申し上げます。」

取引先・上司への日頃の挨拶
節目のタイミングで、これまでの感謝を込めて使うこともできます。

・「日頃より大変お世話になっております。年始のご挨拶申し上げます。」

いずれの場面でも、目上の相手に対して使って問題ない表現です。

「ご挨拶いたします」「ご挨拶させていただきます」との違い

「ご挨拶申し上げます」と似た表現に、「ご挨拶いたします」「ご挨拶させていただきます」があります。どれも正しい敬語ですが、丁寧さのニュアンスに少し違いがあります。

表現 ニュアンス
ご挨拶申し上げます 最も丁寧度が高く、フォーマルな場面や式典向き
ご挨拶いたします 丁寧だが、日常のビジネスメールでも使いやすい表現
ご挨拶させていただきます 相手の許可を得るニュアンスを含む、やわらかい印象の表現

重要な式典や初対面の取引先には「ご挨拶申し上げます」、日々のやり取りが多い相手には「ご挨拶いたします」というように、相手との関係性や場面のかしこまり度に応じて使い分けると、より自然な印象になります。

「ご挨拶申し上げます」の言い換え表現

「ご挨拶申し上げます」を同じ文章の中で何度も使うと、少し単調な印象になることがあります。そんなときは、場面に応じて次のような表現に言い換えるのもおすすめです。

「ご挨拶いたします」:日常的なビジネスメールで使いやすい表現
「ご挨拶させていただきます」:ややかしこまりつつも、やわらかい印象を与えたいときに
「一言ご挨拶申し上げます」:スピーチの冒頭など、簡潔に挨拶を切り出したいときに

いずれも敬語として問題のない表現なので、相手や場面の雰囲気に合わせて選んでみてください。

まとめ

「ご挨拶申し上げます」は、二重敬語ではなく正しい謙譲語表現です。上司や取引先への挨拶はもちろん、司会として式典で紹介する場面でも、安心して使うことができます。

シーンや相手との関係性に応じて「ご挨拶いたします」「ご挨拶させていただきます」などと使い分けられるようになると、より自然で印象の良いビジネスコミュニケーションにつながるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました