意見文の理由の書き方|説得力が出るテンプレ

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意見文を書くときに、いちばん悩みやすいのが「理由づくり」です。
主張は思いついても、
「どうしてそう思うのか」 をうまく説明できず、手が止まってしまう…
そんな声をよく聞きます。

でも安心してください。
理由には “型(テンプレート)” があり、コツさえつかめば誰でも書けるようになります。

このページでは、
小学生〜中学生がそのまま使える 理由の書き方テンプレや、説得力がぐんと上がる 6つの理由パターン をわかりやすく紹介します。

「なぜなら」以外の言い換え表現、
短い例文、
親御さんがサポートするときのポイントもまとめています。

理由を書くことができれば、意見文はびっくりするほどスムーズに書けます。
一緒に少しずつコツをおさえていきましょう。

  1. 意見文の「理由」はどう書く?まず押さえたい基本
    1. ● 理由を書く目的は「主張を説明すること」
    2. ● よくあるつまずきポイント
    3. ● 理由は「一つでOK」。慣れてきたら二〜三つにする
  2. すぐ使える!理由の書き方テンプレ(どの意見文でも共通)
    1. ● テンプレ①
    2. ● テンプレ②
    3. ● テンプレ③
    4. ● テンプレ④
  3. 説得力が一気に上がる!6つの理由パターン
    1. ① 因果関係(原因 → 結果)
    2. ② 比較(AとBを比べて、どちらが良いか示す)
    3. ③ 体験・経験
    4. ④ 事実・データ(ニュース・調査結果など)
    5. ⑤ 反対意見 → 自分の意見
    6. ⑥ 問題 → 解決
  4. 「なぜなら」以外の言い換え表現15選【語彙が増える】
    1. ● 理由をはっきり示す言い換え
    2. ● 説明をくわえるときの言い換え
    3. ● 少し大人っぽく書きたいときの言い換え
    4. ● 反対意見をふまえて書くときの言い換え
    5. ● 使い方の例
  5. 理由だけで終わらせない!具体例のつなげ方テンプレ
    1. ● テンプレ①
    2. ● テンプレ②
    3. ● テンプレ③
  6. 学年別の例文(小学生・中学生向け)
    1. ● 小学生向け(80〜100字)
      1. 例文①|学校の掃除当番について
      2. 例文②|宿題を早めに終わらせるべき
    2. ● 小学生向け(80〜100字) ※前パートからの続き
      1. 例文③|ペットの飼い方について
    3. ● 中学生向け(120〜150字)
      1. 例文①|スマホのルールが必要な理由
      2. 例文②|公共の場で静かにすることについて
      3. 例文③|ごみ問題について
  7. 子どもにアドバイスするときのポイント(親向け)
    1. ● まずは子どもの意見そのものを尊重する
    2. ● 理由は「一つだけ」でOKと伝える
    3. ● 体験を引き出す声かけが効果的
    4. ● 書いたあとは「読み返すチェック」を一緒に
  8. まとめ:理由の型を覚えると意見文は一気に書ける

意見文の「理由」はどう書く?まず押さえたい基本

意見文では、主張を支える土台になるのが「理由」です。
どれだけ強く「○○が大切だと思います」と書いても、その後に理由がつながっていなければ、読む人には気持ちが伝わりません。

まずは、理由を書くときに知っておきたい3つの基本を紹介します。

● 理由を書く目的は「主張を説明すること」

理由には、
「私はこう思うよ」→「なぜなら、こういう理由があるからだよ」
と、読み手に納得してもらう役目があります。

この “つながり” ができると、一気に文章が読みやすくなります。

● よくあるつまずきポイント

小学生・中学生が特につまずきやすいのは、次のようなケースです。

  • 主張を言い換えただけになってしまう

  • 「楽しいから」「好きだから」など、感想で終わる

  • 理由が短くて、説得力が弱い

どれも、ちょっとしたコツでぐんと改善します。

● 理由は「一つでOK」。慣れてきたら二〜三つにする

はじめて意見文を書く場合、
理由は 一つ だけで十分です。

「しっかり説明できる理由を一つ書く」
これがいちばん簡単で、いちばん伝わりやすい方法です。

慣れてきたら、理由を二つ・三つと増やしていくと、より説得力が出ます。

意見文の流れ全体をやさしく知りたい方は、こちらのガイドも参考になります。
👉  意見文の書き方(完全版)|小学生〜中学生向けに流れをやさしく解説

すぐ使える!理由の書き方テンプレ(どの意見文でも共通)

理由を書くときは、難しく考えなくても大丈夫です。
まずは “形(テンプレート)” に当てはめるだけで、自然と文章がまとまります。

ここでは、小学生〜中学生がそのまま使える 万能テンプレ を4つ紹介します。
どんなテーマにも応用しやすいので、最初の一歩にぴったりです。

● テンプレ①

「○○だから〜です。」

もっともシンプルで使いやすい形です。
理由を一言で伝えたいときにぴったりです。


・学校の掃除当番は大切だと思います。
みんなで学校を気持ちよく使えるようになるからです。

● テンプレ②

「〜なので、○○だと思います。」

「原因 → 結論」の流れが自然に作れるテンプレです。


・図書館では静かにするべきだと思います。
ほかの人が集中して読書できなくなるので、静かにするべきだと思います。

● テンプレ③

「〜が理由です。」

主張のあとに続けるだけで、すっきりとした文章になります。


・動物園は必要な場所だと思います。
動物のことを知るきっかけになるのが理由です。

● テンプレ④

「〜という点から、○○と考えます。」

少し文章の印象を変えたいときに便利。
中学生でも使いやすく、説得力が出ます。


・スマホの使い方にはルールが必要だと思います。
長時間使いすぎてしまう心配があるという点から、ルールが必要だと考えます。

「書き出しがうまく書けない…」という場合は、こちらの導入文テンプレもあわせてどうぞ。
👉  意見文の書き出し例50選|すぐに使える導入文テンプレ

説得力が一気に上がる!6つの理由パターン

理由は、ただ思いついたことを書くよりも、
「型」を使って書くほうが、ぐっと説得力が上がります。

ここでは、どんなテーマにも応用できる 6つの理由パターン を紹介します。
自分の考えに近い型を選んで使うだけで、文章が書きやすくなります。

① 因果関係(原因 → 結果)

「〜すると○○になるから」 の形で説明する方法です。
もっとも自然で、読み手が納得しやすいパターンです。


・朝ごはんをしっかり食べたほうがよい
朝からエネルギーが出て集中力が上がるからです。

② 比較(AとBを比べて、どちらが良いか示す)

「AよりBのほうが○○だから」 という形で説明します。
“ちがい” を示すことで、理由がわかりやすくなります。


・自転車通学はヘルメットをかぶるべき
帽子よりも頭を守る力が高いからです。

③ 体験・経験

自分の体験を書くと、言葉に重みが出ます。
小学生でも使いやすく、説得力が大きく上がるパターンです。


・宿題は早めに終わらせたほうがいい
私は後回しにして困ったことがあるからです。

④ 事実・データ(ニュース・調査結果など)

数字や事実を使うと、説得力がぐっと高くなります。
中学生にとてもおすすめの書き方です。


・交通ルールを守るべき
事故の約半分は不注意が原因だというデータがあるからです。

⑤ 反対意見 → 自分の意見

「一度、反対の立場を出してから自分の意見を言う」方法です。
文章に深みが出て、読み手に「たしかに」と思ってもらいやすくなります。


・スマホの持ち込みは禁止にすべき
便利だという意見もありますが、授業に集中できなくなるおそれがあるからです。

⑥ 問題 → 解決

まず「今の問題点」を述べてから、「だから○○が必要」とつなげます。
社会的なテーマで使うと、とても効果的です。


・ごみのポイ捨てを減らすべき
町が汚れてしまう問題があるので、決まりをもっと知ってもらう必要があります。

「なぜなら」以外の言い換え表現15選【語彙が増える】

意見文を書くとき、つい「なぜなら」をくり返してしまうことがあります。
もちろん悪くはありませんが、言葉のバリエーションが増えると、
文章にリズムが生まれ、読みやすさもぐんと上がります。

ここでは、すぐに使える 言い換え表現15個 を紹介します。
どれも難しい言葉ではないので、小学生でも取り入れやすいものばかりです。

● 理由をはっきり示す言い換え

  1. そのため

  2. だからこそ

  3. したがって

  4. よって

● 説明をくわえるときの言い換え

  1. その結果

  2. つまり

  3. こうした理由から

  4. このような点から

● 少し大人っぽく書きたいときの言い換え

  1. ○○につながるため

  2. ○○であることから

  3. ○○と言えるからです

  4. ○○と考えられるため

● 反対意見をふまえて書くときの言い換え

  1. たしかに〜ですが

  2. 一方で

  3. それでも私は〜と思います

● 使い方の例

  • スマホにはルールが必要です。
    そのため、時間を決めて使うようにするべきです。

  • 朝ごはんは食べたほうがよいです。
    こうした理由から、私は毎日食べるべきだと考えます。

  • 電車では静かにするべきです。
    たしかに、友だちと話したい気持ちもありますが、
    周りの人の迷惑になる ため、静かにしたほうがよいです。

理由だけで終わらせない!具体例のつなげ方テンプレ

理由を書いたあとに、
もう一歩くわしく説明したいときは、
具体例(実際の場面・経験・事実) をつけるのがおすすめです。
理由だけよりも説得力がぐんと上がり、読み手にもイメージしてもらいやすくなります。

ここでは、
理由→具体例の流れを自然につなげるための
3つのテンプレート を紹介します。

● テンプレ①

「理由 → 自分の体験」につなげる

自分の経験を書くと、言葉に重みが出ます。
小学生でも書きやすい定番の形です。


・宿題は早めに終わらせたほうがよいです。
 → 後であわててしまうことが多いからです。
     私は後回しにして困ったことがあるので、早めに終わらせるべきだと思います。

● テンプレ②

「理由 → ニュース・事例」につなげる

身の回りの話題やニュースを取り入れると、文章がしっかりした印象になります。


・交通ルールは守るべきです。
 → 事故を防ぐためです。
     実際に、不注意が原因の事故が多いというニュースもあります。

● テンプレ③

「理由 → 問題 → 解決」につなげる

社会的なテーマを書くときに便利な形です。
問題点を示してから、どうすればよいかを説明します。


・ごみのポイ捨てを減らすべきです。
 → 町が汚れてしまうからです。
     そのため、学校や地域でルールをもっと伝えることが大切だと思います。

具体例をひとつ加えるだけで、文章がぐっと読みやすくなります。
「理由を書いたあとに何を書けばいいの?」と迷ったときに使ってみてください。

学年別の例文(小学生・中学生向け)

理由の書き方がわかっても、
「実際にどんな文章になるのかイメージしにくい」ということがあります。

ここでは、すぐに書き写して使える
小学生向け(短め)/中学生向け(少し長め) の例文を紹介します。

テーマは、どの学年でも書きやすい内容を選んでいます。

● 小学生向け(80〜100字)

例文①|学校の掃除当番について

私は、掃除当番は大切だと思います。
みんなで協力して学校をきれいにできるからです。
私も当番のときに教室がピカピカになるとうれしいので、これからもがんばりたいです。

例文②|宿題を早めに終わらせるべき

私は宿題は早めにしたほうがよいと思います。
後であわてなくてすむからです。
私は前に後回しにして大変だったことがあるので、早めにやるようにしています。

● 小学生向け(80〜100字) ※前パートからの続き

例文③|ペットの飼い方について

ペットは最後まで大切に育てるべきだと思います。
命があるからです。
私は近所の人が犬を大事にしているのを見て、その気持ちの大切さを知りました。

● 中学生向け(120〜150字)

例文①|スマホのルールが必要な理由

私は、スマホには使い方のルールが必要だと考えます。
長時間使いすぎると、目に負担がかかるだけでなく、生活リズムもくずれやすいからです。
実際に、夜遅くまでスマホを見てしまい、翌日の授業に集中できなかった経験があります。
そのため、時間を決めて使うことが大切だと思います。

例文②|公共の場で静かにすることについて

私は、図書館や電車では静かにするべきだと思います。
周りの人が勉強や読書に集中できなくなるからです。
たしかに友だちと話したくなる気持ちもありますが、公共の場所ではマナーを守ることが大事だと考えます。

例文③|ごみ問題について

私は、ごみのポイ捨てをなくすべきだと思います。
町が汚れるだけでなく、環境にも悪いからです。
ニュースでもポイ捨てが原因で困っている地域があると聞きました。
そのため、一人ひとりが決まりを守ることが必要だと考えます。

子どもにアドバイスするときのポイント(親向け)

子どもが意見文を書くとき、
「理由が思いつかない」「どう書けばいいの?」と手が止まることがあります。

そんなとき、親が少し声をかけるだけで書きやすさがぐんと変わることがあります。
ここでは、家庭でサポートするときに役立つ やさしいアドバイスのコツ を紹介します。

● まずは子どもの意見そのものを尊重する

はじめに「どうしてそう思ったの?」と、
子どもの考えをそのまま受けとめる姿勢が大切です。

意見を否定されると、理由を考える気持ちがしぼんでしまうことがあります。

● 理由は「一つだけ」でOKと伝える

理由をたくさん出そうとすると、子どもは迷ってしまいます。
まずは「理由は一つでいいよ」と伝えると、気持ちがラクになります。

書けるようになってきたら、二つ・三つに増やせばOKです。

● 体験を引き出す声かけが効果的

体験は、子どもがいちばん書きやすく説得力が出る部分です。

次のような声かけが役立ちます。

  • 「そのことで困ったことはある?」

  • 「うれしかったことって何かあった?」

  • 「その場面を思い出すとどんな感じだった?」

話せたことが、まるごと具体例になります。

● 書いたあとは「読み返すチェック」を一緒に

理由の部分が書けたら、次のポイントを一緒に確認してあげましょう。

  • 主張と理由がつながっているか

  • 理由が“感想”だけになっていないか

  • 文章が読みやすい順番になっているか

一緒に読み返すことで、子どもは「文章がもっとよくなる」という実感をもちやすくなります。

理由が書けたら、最後は結論で文章をしめるだけです。
まとめ方のコツはこちらでわかりやすく解説しています。
👉  意見文のまとめ方(結論・最後の一文)例文集

まとめ:理由の型を覚えると意見文は一気に書ける

意見文でいちばん大切なのは、
「どうしてそう思うのか」を読み手にていねいに伝えることです。

理由を書くときは、難しい言葉や特別な体験がなくても大丈夫。
今回紹介したテンプレ6つの理由パターン を使えば、どんなテーマでも書きはじめやすくなります。

迷ったときは、まずは理由を一つだけ書いてみること。
そこから具体例や体験を少し加えるだけで、文章はしっかりした印象になります。

意見文は「型」を知れば、誰でもぐんと書きやすくなる文章です。
ぜひ、自分の意見をわかりやすく伝える力をのばしていきましょう。

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