
意見文を書いていると、
「最後をどうまとめればいいんだろう…」
と手が止まってしまうことはありませんか?
序論や本論までは書けても、
結論の書き方が思いつかない
最後の一文が“感想”みたいになってしまう
という悩みはとても多いです。
実は、意見文のまとめ方には
ちょっとした“コツ”があります。
ポイントをおさえれば、
文章の印象がぐっと良くなり、
読み手に「わかりやすい!」と思ってもらえる結論を書くことができます。
このページでは、
●意見文のまとめ方の考え方
●印象の良い“最後の一文”のコツ
●そのまま使える例文
をやさしく解説します。
これから意見文を書こうとしている人も、
最後の一文に自信がない人も、
ぜひ参考にしてみてくださいね。
意見文の「まとめ方」が難しい理由

意見文を書くとき、多くの人がつまずきやすいのが「まとめ」の部分です。
なぜかというと、文章全体をきれいに締めるためには、いくつか意識しないといけないことがあるからです。
ここでは、よくある難しさをわかりやすく整理してみます。
●要点をうまくまとめにくい
結論を書くときは、文章全体をぎゅっと短くまとめる力が必要になります。
でも、書いているうちに伝えたいことが増えてしまって、「結局、何が言いたいの?」とぼやけてしまうことがよくあります。
●本論とのつながりを意識できていない
意見文の結論は、本論(理由や体験)とつながっていることが大切です。
ところが、まとめを書くときに急に話題が変わってしまったり、最初の主張と違う内容を言ってしまったりするケースもあります。
●最後の一文が“感想”になってしまう
「〜と思いました。」
「〜できたらいいなと思います。」
など、気持ちで終わってしまうパターンです。
読み手からすると、
“意見”ではなく“感想文”のように見えてしまうため、
意見文としては弱い印象になりやすいです。
意見文のまとめ方は3ステップで考える
意見文の結論は、むずかしく考える必要はありません。
実は たった3つのステップ を意識するだけで、すっきりまとまった文章になります。
ここでは、どんなテーマの意見文にも使える基本の流れを紹介します。
① 結論を一度だけはっきり言い切る
まとめを書くときは、まず最初に「自分の意見」をもう一度、短く言い切ります。
何度も同じことを書く必要はなく、1回だけシンプルに伝えるのがポイントです。
② 主張の理由を簡潔にふり返る
次に、「なぜそう思うのか」という理由を、簡単にまとめて書きます。
本論でくわしく書いた内容を、2〜3行で軽くふり返るイメージです。
③ 読み手に伝わる「締めの一文」を置く
最後に、読んでくれた人の心に残る一文を置きます。
これが“まとめ”の仕上げとなる部分で、
意見文全体の印象を決めるとても大切な要素です。
印象が良くなる「最後の一文」のコツ

意見文の“まとめ”の中でも、特に大切なのが 最後の一文 です。
ここがしっかりしていると、文章全体がぐっと引き締まり、読み手に良い印象を残すことができます。
ここでは、初めて意見文を書く人でも使いやすいポイントを、わかりやすく紹介します。
●語尾は“言い切り”でまとめる
「〜と思います。」で終わらせるよりも、
「〜と考えます。」「〜が大切です。」
など、言い切りの形でまとめるほうが、意見としてはっきり伝わります。
●「〜だからです」で終わらせない工夫
理由を述べてそのまま終わると、少し物足りない印象になります。
理由+まとめの気持ちや方向性を書くと、読み手に伝わりやすくなります。
(例:「〜だからです。」→「〜だからこそ、〜が必要だと考えます。」)
●読み手を意識した表現にする
ただ書くだけでなく、「読む人」に伝わるかどうかを意識してみましょう。
たとえば
「これからも続けていきたいです。」→自分だけの話
「これからも続けていくことが大切です。」→読み手へのメッセージ
のように、表現を少し変えるだけで印象が変わります。
●くり返し表現を避けてスッキリ締める
本論で使った言葉をそのままくり返すと、全体が重たく見えてしまいます。
語尾や語順を少し変えるだけで、読みやすく、まとまりのある印象になります。
そのまま使える!意見文の「最後の一文」例文集

ここでは、意見文の最後にそのまま使える「まとめの一文」を、タイプ別に紹介します。
いろいろなテーマに当てはまる表現を集めているので、あなたの意見文に合わせて使ってみてください。
●主張を言い切るタイプ
意見をしっかり伝えたいときに使いやすいまとめ方です。
-
だから、〜するべきだと考えます。
-
以上の理由から、私は〜に賛成です。
-
これらのことから、〜が大切だと思います。
-
そのため、〜を進めていく必要があります。
●理由を再提示するタイプ
本論の内容とつながりやすく、説得力が出ます。
-
〜だからこそ、〜が必要だと考えます。
-
〜という理由から、私はこの意見を大切にしたいです。
-
〜であるため、〜を守ることが大切です。
-
〜という点をふまえて、私は〜を選びます。
●提案・呼びかけタイプ
読み手に「行動」をイメージさせたいときに使えます。
-
これからは、〜を実行していくべきだと思います。
-
私たち一人一人が〜に取り組むことが大切です。
-
〜を心がけることで、もっと良い社会に近づくと考えます。
-
周りの人にも、〜の大切さを伝えていきたいです。
●体験をふまえて締めるタイプ
自分の経験をもとにした意見文にぴったりの締め方です。
-
この経験を生かして、〜に取り組んでいきたいです。
-
実際に体験したからこそ、〜の大切さが分かりました。
-
この気づきを忘れず、これからも〜を続けたいです。
-
体験を通して学んだことを、今後の生活にいかしていきます。
●問題提起をふまえて締めるタイプ
社会・環境・学校などのテーマと相性が良いまとめ方です。
-
この問題を解決するためにも、〜が必要だと考えます。
-
今のままではいけないので、〜の見直しが大切です。
-
〜という現状を変えるために、私たちは行動するべきです。
-
〜という課題を意識しながら、より良い未来を目指したいです。
●小学生向けのやさしい最後の一文
短く、わかりやすく、はっきり伝わる表現にしています。
-
だから、〜が大事だと思います。
-
これからも、〜をしていきたいです。
-
〜ができるようにがんばりたいです。
-
〜が広がるといいと思います。
●中学生向けに使える論理的な最後の一文
接続語を使い、少し大人びた締め方ができます。
-
よって、私は〜を提案します。
-
したがって、〜を進めるべきだと考えます。
-
この理由から、〜を選ぶのが最適だと思います。
-
以上をふまえ、〜が必要不可欠だといえます。
意見文の結論を書くときにやってはいけないこと
意見文の「まとめ」は、文章全体の印象を決める大切な部分です。
ここでは、とくに気をつけたい“NGポイント”を紹介します。
知らないうちにやってしまいがちなものばかりなので、チェックしながら書いてみてください。
●感想で終わらせる
「楽しかったです」
「すごいと思いました」
などの感想だけで終わると、
意見文というより“日記”のように見えてしまいます。
意見文では、自分の主張をしっかり締めることが大切です。
●新しい情報をいきなり入れる
結論の段階で、今まで書いていないことを急に出してしまうケースがあります。
新しい話題を加えると、まとめではなく“本論の続き”のように見えてしまいます。
●語尾をあいまいにする
「〜かなと思います」
「〜かもしれません」
のようなあいまいな語尾だと、
意見の強さが弱くなってしまいます。
まとめは 言い切りの形 にしたほうが読み手に伝わりやすくなります。
●長すぎて読みづらくなる
まとめの部分が長すぎると、文章全体のバランスが悪くなり、読み手も疲れてしまいます。
2〜4行程度におさめて、シンプルで伝わりやすい結論 を意識しましょう。
まとめ|「最後の一文」で読み手の印象が決まる
意見文の「まとめ」は、文章全体を締めくくるとても大切な部分です。
とくに 最後の一文 は、読み手に残る印象を大きく左右します。
結論はむずかしく考えず、
「意見を一度だけ言い切る → 理由を短くふり返る → 最後の一文でまとめる」
という流れを意識するだけで、すっきりとした文章に仕上がります。
また、まとめ方に迷ったときは、
この記事の例文を参考にしながら、
あなたが伝えたいことに合う表現を選んでみてください。
意見文の書き方全体を知りたい場合は、
などもあわせて読んでおくと、さらに書きやすくなります。
これから意見文を書くときに、ぜひ活用してみてくださいね。
