意見文の書き方(完全版)|小学生〜中学生向けに流れをやさしく解説

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意見文を書こうとすると、
「何から書けばいいんだろう…?」
「主張ってどうやって決めればいいの?」
と手が止まってしまうこと、ありますよね。

とくに学校で出される意見文は、
“書き方のルール”が少しわかりにくいので、
最初の一行ですっと書ける人のほうが少ないかもしれません。

でも大丈夫です。

意見文は、
「主張 → 理由 → 具体例 → まとめ」
という“型”に沿って書けば、
だれでもスムーズに書けるようになります。

プロの作家のような表現は必要ありませんし、
むずかしい社会問題を語る必要もありません。
あなた自身の考えを、シンプルな順番で書いていくだけで十分です。

このページでは、
小学生・中学生でもそのまま使えるように、
文章の流れや書き方のポイントを
ひとつずつやさしく解説していきます。

書き出しのパターン、理由の作り方、
300字・400字・600字の字数別のコツ、
つまづきやすいポイントの直し方、
そしてすぐに参考にできる短い例文まで
ぜんぶ“この1記事だけ”で分かるようにまとめました。

意見文を書くのが苦手な方でも、
読み進めながら手を動かせば、
きっと最後まで書き切れるようになります。

それでは、さっそく
「意見文とは何なのか?」という基本から一緒に見ていきましょう。

  1. 意見文とは?まずは基本の仕組みをやさしく理解しよう
    1. 感想文との違いはここがポイント
    2. 意見文が学校でよく出る理由
  2. 意見文の基本構成|序論・本論・結論の型を完全マスター
    1. 序論|テーマと自分の主張を書くパート
    2. 本論|理由 → 具体例 → 補足説明のパート
    3. 結論|主張をもう一度伝えて、未来や願いで締める
    4. 型に当てはめるだけでスラスラ書ける
  3. 意見文の“書き出し”が苦手な人へ|使える導入文テンプレ7選
    1. ① 体験から入る書き出し
    2. ② 質問で始める書き出し
    3. ③ ニュースや話題をきっかけにする
    4. ④ 結論を先に書く(結論先出し型)
    5. ⑤ 問題提起型で始める
    6. ⑥ みんなが共感する“事実”から始める
    7. ⑦ 自分の気持ちをストレートに書く
    8. どのパターンも短くてOK
  4. 本論を書くときのポイント|理由→具体例→補足の流れ
    1. 理由は“ひとつ”で十分です
    2. 具体例は“身近なもの”がいちばん伝わる
    3. 反対意見を入れると文章のレベルが一段上がる
    4. 意見と理由がズレるときの直し方
    5. 本論は“ひとつの流れ”を大事にする
  5. 結論(まとめ方)のテンプレ5パターン
    1. ① 主張をもう一度くり返す(基本のまとめ方)
    2. ② 今後の願い・希望を書く(やさしい印象に)
    3. ③ 提案や行動を書く(中学生におすすめ)
    4. ④ 体験をもう一度ふり返って締める
    5. ⑤ 読者への問いかけで終わる(文章が引き締まる)
    6. 結論は「文章の方向性をそろえる」役目
  6. 300字・400字・600字の“字数別”の書き方のコツ
    1. 300字|短くまとめたい人向けの“シンプル構成”
    2. 400字|学校でいちばん多い“標準レベル”
    3. 600字|深い意見や反対意見に触れたいとき
    4. 字数が足りない・あふれる時の対処法
      1. ● 足りない時
      2. ● 多くなりすぎる時
    5. 字数ごとの“得意な文章タイプ”を知っておくと楽
  7. 小学生向け|短くわかりやすく書くためのコツ
    1. ① 主張は短くハッキリ書く
    2. ② 理由はひとつにしぼる
    3. ③ 具体例は“今日・昨日・自分の経験”が最強
    4. ④ むずかしい言葉は使わなくてOK
    5. ⑤ 結論は“これからどうしたいか”を書くとまとめやすい
    6. ⑥ 全体の字数が足りないときは“具体例を少し足す”
    7. ⑦ 迷ったら「型に当てはめる」だけでOK
  8. 中学生向け|深い考えをまとめるためのコツ
    1. ① 主張は一度で言い切る(まわりくどくしない)
    2. ② 理由は“考えの根拠”を意識して書く
    3. ③ 自分の体験+社会的な視点が入るとレベルが上がる
    4.  ④ 反対意見に触れてから主張に戻す
    5. ⑤ 結論は“行動・提案”を書くと締まりやすい
    6.  ⑥ 文章量を増やしたい時は“説明をていねいにする”
  9. 意見文でよくあるNG例とその直し方
    1.  主張があいまいで何を言いたいのか分からない
    2. ② 理由が“気持ち”だけで終わってしまう
    3.  ③ 具体例がない(主張と理由だけで終わる)
    4.  ④ 話が脱線してしまい、テーマから外れる
    5. ⑤ 結論で新しい話を出してしまう
    6. ⑥ 同じ内容をくり返しすぎる
    7. ⑦ 一文が長すぎて読みにくい
  10. 書く前に準備しておくとラクになるチェックリスト
    1. ① テーマ(何について書くか)が決まっているか
    2. ② 主張(自分の考え)は一文で言えるか?
    3. ③ 理由は“たったひとつ”にしぼれているか
    4. ④ 具体例(体験・事実)は準備できているか
    5. ⑤ 結論は主張の言い換えで書けるか?
    6. ⑥ 字数の目安を決めておく
    7. ⑦ メモに“3つだけ”書いてからスタートする
  11. テーマ別の意見文“例文”サンプル(300〜400字)
    1. 学校生活をテーマにした例文(約350字)
    2. 生活習慣(スマホ・TV・ゲーム)をテーマにした例文(約360字)
    3. 社会(環境・SDGsなど)をテーマにした例文(約380字)
  12. まとめ|意見文は“型”を知れば誰でも書ける文章です
  13. もっとテーマを探したい人へ

意見文とは?まずは基本の仕組みをやさしく理解しよう

意見文は、
「自分の考え」と「その理由」をセットで書く文章 のことです。

とてもシンプルにいうと、
“私はこう思う” と “なぜなら〇〇だから” を伝える文章
と考えて大丈夫です。

むずかしい専門知識を使う必要はありません。
学校生活のことや、ふだん感じていることなど、
あなた自身の身近な考えで書くことができます。

感想文との違いはここがポイント

よく聞かれる疑問に、
「感想文とどう違うの?」があります。

大きな違いは 書く目的 です。

  • 感想文: 読んで感じたことを書く文章

  • 意見文: 自分の考えと、その理由を相手に伝える文章

意見文では、読み手に
“なるほど、そういう考え方もあるな”
と思ってもらえるように、
理由や具体例を入れること がとても大事です。

意見文が学校でよく出る理由

意見文は学校の課題としてよく出されます。
その理由は、意見文を書くことで

  • 自分の考えを整理する力

  • 相手にわかりやすく説明する力

  • 論理的に考える力

といった、大切な力が身につくからです。

文章が苦手な人でも、
これから紹介する「型」を知っておけば
意見文はぐっと書きやすくなります。

このあとは、
文章全体の流れとなる「序論・本論・結論」
について見ていきましょう。

意見文の基本構成|序論・本論・結論の型を完全マスター

意見文を書くときは、
「序論 → 本論 → 結論」 の流れを意識するだけで
文章がとてもまとまりやすくなります。

いわば、
“意見文の地図” のようなものです。

この流れに沿って書けば、
途中で話がそれたり、何を伝えたいのか分からなくなる、
というミスがぐっと減ります。

序論|テーマと自分の主張を書くパート

序論は、文章のスタート部分です。
ここでは、

  • 何について書くのか(テーマ)

  • 自分の考え・主張

をシンプルに書きます。

例:
「私は、学校でのあいさつを大切にしたいと思います。」

序論は短くてOKです。
“この文章で何を言いたいのか” を読み手に伝えるのが目的です。

本論|理由 → 具体例 → 補足説明のパート

本論は、意見文の中心となるパートです。
序論で書いた“主張”を、理由や例を使って説明します。

おすすめの順番はコレです。

① 理由を述べる
② 具体例(自分の体験や身近な事例)を書く
③ 必要なら補足説明を書く

この流れにすると、読み手にとても伝わりやすくなります。

例:
「なぜなら、あいさつは相手との関係をよくするきっかけになるからです。」
「実際に、私も朝に元気よくあいさつされたとき、うれしい気持ちになりました。」

結論|主張をもう一度伝えて、未来や願いで締める

結論では、最初の主張をもう一度書きます。
そのうえで、

  • 願い

  • 提案

  • 決意

  • まとめの言葉

などを入れると、文章がきれいに締まります。

例:
「これからも、あいさつを大切にしながら学校生活を送りたいと思います。」

序論とのつながりが意識できていれば、
文章全体がしっかりまとまって見えます。

型に当てはめるだけでスラスラ書ける

この「序論 → 本論 → 結論」の型さえ覚えておけば、
難しいテーマでもスムーズに書けるようになります。

“いきなり全部を書く” のではなく、
順番に書き進めるだけで文章が自然に完成する のが
この型のいちばんのメリットです。

次は、文章の最初のつまずきやすい部分、
「書き出し」 のコツを見ていきましょう。

意見文の“書き出し”が苦手な人へ|使える導入文テンプレ7選

意見文でいちばん手が止まりやすいのが、
最初の一行(書き出し) です。

「どう始めればいいのかわからない…」
「いきなり主張を書くと変じゃない?」

そんなふうに迷う人がとても多いのですが、
安心してください。

書き出しには“型(テンプレート)”があり、
それを使えばスムーズに書き始められます。

ここでは、
小学生〜中学生までそのまま使える7つの書き出し方を紹介します。

短い例文つきなので、
あなたの書きたいテーマに合わせてアレンジしてみてください。

① 体験から入る書き出し

自分の経験をきっかけにすると、読み手も共感しやすくなります。

例:
「この前、学校で友だちと話したときに気づいたことがあります。」

② 質問で始める書き出し

読み手に問いかけるように始める方法です。
文章にリズムが出て、続きを読みたくなります。

例:
「みなさんは、朝のあいさつをどれくらい意識していますか?」

③ ニュースや話題をきっかけにする

最近の出来事に触れながら始める方法です。
“考えるきっかけ”を自然に伝えられます。

例:
「テレビで“スマホの使いすぎ”が問題になっていると知りました。」

④ 結論を先に書く(結論先出し型)

「私はこう思う」と先に言ってしまう方法です。
強い意見をハッキリ伝えたいときに向いています。

例:
「私は、もっと地域であいさつができるとよいと思います。」

⑤ 問題提起型で始める

「いま、こういう問題がありますよね?」から始める方法。
中学生に特に使いやすい書き方です。

例:
「最近、学校での遅刻が増えていることが問題になっています。」

⑥ みんなが共感する“事実”から始める

天気や日常の当たり前のことなど、
読み手がイメージしやすい事実を使うと書きやすくなります。

例:
「学校生活の中で、友だちと過ごす時間はとても大切です。」

⑦ 自分の気持ちをストレートに書く

とても簡単で、どんなテーマでも使える万能な書き出しです。

例:
「私は、もっと学校が明るくなるといいなと思っています。」

どのパターンも短くてOK

書き出しは、
“文章の入口を作る” だけで十分です。

長く書こうとせず、
あなたが書きやすいパターンをひとつ選んで
そのまま次の「本論」につなげていきましょう。

次は、文章の中心となる
本論の書き方(理由→具体例→まとめの流れ)
を見ていきます。

本論を書くときのポイント|理由→具体例→補足の流れ

意見文でいちばん大事なのが 本論 です。
ここでは、序論で伝えた“自分の主張”を、
理由や具体例を使ってわかりやすく説明していきます。

本論は少しむずかしく感じるかもしれませんが、
実は 「理由 → 具体例 → 補足説明」 の順に書くだけで、
読みやすくまとまりのある文章になります。

ひとつずつ見ていきましょう。

理由は“ひとつ”で十分です

意見文というと、
「理由をたくさん書かないといけない」
と思いがちですが、そんなことはありません。

むしろ、理由が多いと文章がまとまらず、
読み手も「結局何が言いたいの?」と感じてしまいます。

大切なのは、主張とつながる理由をひとつ書くこと。
これだけで文章の軸がぶれません。

例:
「なぜなら、あいさつは相手との関係をよくする大事なきっかけになるからです。」

具体例は“身近なもの”がいちばん伝わる

理由のあとには、
その理由を証明するための“具体例”を書きます。

  • 自分の体験

  • 身近で起きた出来事

  • 家庭や学校でのこと

こうした、実際にあったことを書くのが一番伝わります。

例:
「私も、朝に友だちから元気よく“おはよう”と言われたとき、とても気持ちよく学校生活を始められました。」

身近な例ほど説得力が生まれるので、
難しい話を出す必要はありません。

反対意見を入れると文章のレベルが一段上がる

少し余裕がある人は、
反対意見に触れる と文章に深みが出ます。

例:
「たしかに、朝は忙しくてあいさつができないこともあります。」
「それでも、ひとこと声をかけるだけでお互いが気持ちよく過ごせると思います。」

反対意見に触れてから自分の主張へ戻すと、
読み手が「たしかに…」と納得しやすくなります。

意見と理由がズレるときの直し方

意見文を書くと、
「主張と理由がなんだかズレてしまった…」
ということがよくあります。

そんなときは、
“主張 → 理由 → 主張の言い換え” の順で書き直すと直せます。

例:

  • 主張:学校ではあいさつを大切にすべき

  • 理由:相手との関係がよくなるから

  • 主張(言い換え):だから、あいさつを習慣づけたい

3つがしっかりつながっていればOKです。

本論は“ひとつの流れ”を大事にする

本論を書くときは、
文章全体の流れが途中で止まらないように意識することが大切です。

  • 理由

  • 具体例

  • 補足

  • 反対意見(余裕があれば)

この流れに沿って書けば、
読み手にとても伝わりやすい意見文になります。

次は、最後のまとまりを作る
“結論(まとめ方)”のテンプレ を紹介します。

結論(まとめ方)のテンプレ5パターン

意見文の最後に書く 「結論」 は、
文章全体をきれいにまとめる大切な部分です。

とはいえ、
「どう締めればいいのか分からない…」
「序論と同じことを書いていいの?」
と迷う人がとても多いところでもあります。

じつは結論にも“型(テンプレ)”があり、
これを使えば誰でも自然に文章をまとめることができます。

ここでは、そのまま使える 5つの結論パターン を紹介します。
短い例文つきなので、書きたいテーマに合わせて使ってみてください。

① 主張をもう一度くり返す(基本のまとめ方)

いちばん簡単で、どんな文章にも使える型です。

例:
「以上のことから、私はあいさつを大切にするべきだと考えます。」

序論と同じ主張を書いてOKです。
むしろ、読み手に“強調して伝える”効果があります。

② 今後の願い・希望を書く(やさしい印象に)

文章をやわらかく締めたいときに使えるパターンです。

例:
「これからも、学校全体で気持ちよくあいさつできるようになればうれしいです。」

「〜になればいい」
「〜だといいな」
と柔らかい言葉が合います。

③ 提案や行動を書く(中学生におすすめ)

読み手に向けて一歩踏み込んだ提案をする方法です。

例:
「そのために、まずは自分から進んであいさつをしていきたいと思います。」

小学生でも使えますが、
とくに中学生の意見文と相性が良いまとまり方です。

④ 体験をもう一度ふり返って締める

序論で書いた体験や例に触れつつ、
文章に一体感を持たせる方法です。

例:
「あのときの嬉しい気持ちを忘れず、これからもあいさつを続けていきたいです。」

ストーリー性が出るので、読み手にも印象が残ります。

⑤ 読者への問いかけで終わる(文章が引き締まる)

問いかけで終えると、
読み手に“考えるきっかけ”を残すことができます。

例:
「みなさんは、あいさつについてどう思いますか?」

少し難しめですが、
文章全体がしっかりしていると効果的です。

結論は「文章の方向性をそろえる」役目

結論の目的は、
文章全体をひとつの方向にまとめて、読み手に伝え切ることです。

どのパターンを選んでも大丈夫なので、
あなたが書きやすい言い方でまとめていきましょう。

次は、意見文でとても重要になる
300字・400字・600字の“字数別の書き方” を見ていきます。

300字・400字・600字の“字数別”の書き方のコツ

意見文は、学校の課題によって
300字・400字・600字 など、いろいろな字数で書くことがあります。

字数が変わると、
文章の「入れるべき情報量」も変わるので、
書きやすさが大きく変わります。

ここでは、字数ごとに どんな構成で書けばスムーズに仕上がるか
わかりやすくまとめました。

あなたの課題に合う型をそのまま使ってみてください。

300字|短くまとめたい人向けの“シンプル構成”

300字は、最短で書ける意見文 です。

入れる内容をしぼることが大切で、
次のような構成が書きやすいです。

【300字の型】

  1. 主張(1文)

  2. 理由(1文)

  3. 具体例(1〜2文)

  4. 結論(1文)

文章量が少ないため、
理由はひとつにしぼる のがポイントです。

例(※構成理解のための“短縮例文”です):
「私は、学校でのあいさつを大切にするべきだと思います。
なぜなら、あいさつは相手との関係をよくするからです。
実際に、私もあいさつをされたとき、気持ちよく1日を始められました。
これからも、あいさつを大切にしたいです。」

400字|学校でいちばん多い“標準レベル”

400字は、もっとも一般的な字数です。
少しだけ情報を増やし、文章に厚みを出すと読みやすくなります。

【400字の型】

  1. 主張(1〜2文)

  2. 理由(1〜2文)

  3. 具体例(2〜3文)

  4. 補足(必要なら1文)

  5. 結論(1〜2文)

300字より少し余裕があるため、
体験の説明を少し詳しく書く のがおすすめです。

600字|深い意見や反対意見に触れたいとき

600字は、
「考えの深さ」を求められる文章 に向いています。

段落を分けて、読みやすい流れを作りましょう。

【600字の型】

  1. 主張(短め)

  2. 理由(ていねいに書く)

  3. 具体例・体験談(やや詳しく)

  4. 反対意見に触れる(1〜2文)

  5. 補足(必要なら)

  6. 結論(落ち着いたまとめで)

600字では、
反対意見 → 自分の考えに戻す
この流れが入ると文章が一気にレベルアップします。

字数が足りない・あふれる時の対処法

● 足りない時

  • 体験にもう少し説明を足す

  • “理由の理由”を言葉にしてみる

  • 結論に願いや提案を付け加える

● 多くなりすぎる時

  • 理由をひとつにしぼる

  • 同じ内容をくり返していないか見直す

  • 具体例は一つにまとめる

字数調整は、
「理由・具体例・結論」のバランス を見るとやりやすいです。

字数ごとの“得意な文章タイプ”を知っておくと楽

  • 300字:簡潔・シンプルに伝えたいとき

  • 400字:もっとも一般的で書きやすい

  • 600字:深い考えを出したいとき、評価を上げたいとき

あなたの課題に合わせて、
無理のない型を使えばスムーズに書けます。

小学生向け|短くわかりやすく書くためのコツ

小学生が意見文を書くときに大切なのは、
むずかしい言い回しを使わず、短く・ていねいに書くこと です。

特に3〜4年生では、
文章を長く書こうとして迷ってしまうことがよくあります。

ここでは、小学生でもスラスラ書けるように
“やさしいコツ” をまとめました。

① 主張は短くハッキリ書く

小学生の意見文でいちばん大事なのは、
何を言いたいのかを短く伝えること です。

例:
「私は、学校でのあいさつを大切にしたいです。」

むずかしい言葉を使う必要はありません。
シンプルな方が読みやすい文章になります。

② 理由はひとつにしぼる

小学生は理由を2つも3つも書こうとすると、
文章がまとまらなくなりがちです。

まずは 理由をひとつにしぼる のがコツです。

例:
「なぜなら、あいさつは相手を気持ちよくさせるからです。」

理由がシンプルだと、
本論がとても書きやすくなります。

③ 具体例は“今日・昨日・自分の経験”が最強

小学生の場合、
自分の体験や身近な出来事を書くのがいちばん書きやすく、説得力も出ます。

  • 今日学校であったこと

  • 友だちとのやりとり

  • 家の中で気づいたこと

など、身近なことを選びましょう。

例:
「私は、朝に友だちから“おはよう”と言われてうれしくなりました。」

④ むずかしい言葉は使わなくてOK

意見文というと
「それらの観点から〜」など
大人っぽい言い回しを使いたくなりますが、小学生には不要です。

“〜と思います”
“〜が大切です”
など、やさしい言葉で十分伝わります。

⑤ 結論は“これからどうしたいか”を書くとまとめやすい

小学生にとって一番書きやすい結論は、
「これからどうしたいか」 を書く方法です。

例:
「これからも、あいさつを大切にして学校生活をおくりたいです。」

未来や願いの形にすると、自然とまとめやすくなります。

⑥ 全体の字数が足りないときは“具体例を少し足す”

「短くなりすぎる」と心配する小学生は多いですが、
その場合は 具体例の説明を少し足す のがおすすめです。

例:
「その日、先生にも元気にあいさつして、とても気持ちよく過ごせました。」

むずかしい内容を足す必要はありません。

⑦ 迷ったら「型に当てはめる」だけでOK

小学生は、文章の組み立てに迷いやすいので、
“序論 → 本論 → 結論” の型にそのまま当てはめるのがいちばん確実です。

型通りでも、
あなたの考えはちゃんと伝わります。

小学生の場合、
文章の“長さ”よりも、
「自分の考えをていねいに伝えること」 が大切です。

中学生向け|深い考えをまとめるためのコツ

中学生の意見文は、小学生よりも
“考えの深さ” や “理由の説得力”が求められる ことが多くなります。

とはいえ、
むずかしい書き方をしなければいけないわけではありません。

ポイントをおさえれば、
読み手に「なるほど」と思ってもらえる文章を書くことができます。

ここでは、中学生が意見文を書く時に
特に役立つ“コツ”をまとめていきます。

① 主張は一度で言い切る(まわりくどくしない)

中学生になると、
「やさしい言い方をしよう」と思って
主張をぼかしてしまう人が増えます。

ですが、意見文では
主張はストレートに1回で言い切る方が伝わります。

例:
「私は、もっと地域でのあいさつを広げるべきだと思います。」

遠回しにしない方が文章の芯がハッキリします。

② 理由は“考えの根拠”を意識して書く

中学生になると、
理由に求められる質が少し上がります。

ただ「〜だから」ではなく、
“どうしてそう思うのか” の根拠 を意識すると一気に文章が変わります。

例:
「なぜなら、あいさつは相手の安心につながり、地域全体の安全にも関わるからです。」

“気持ちがよくなる” から一歩進んだ内容にすると、
読み手の納得感が高まります。

③ 自分の体験+社会的な視点が入るとレベルが上がる

中学生にとてもおすすめなのが、
「自分の体験+少し広い視点」 の組み合わせです。

例:
「実際に、私の地域でもあいさつ運動が行われたことで、防犯意識が高まったと感じました。」

このように、身近な事実から少し広げると、
文章に説得力が生まれます。

 ④ 反対意見に触れてから主張に戻す

中学生の意見文で特に評価されやすいのが、
反対意見 → 自分の意見に戻す という構成です。

例:
「たしかに、朝は忙しくてあいさつを忘れてしまうこともあります。
しかし、ひとこと声をかけるだけでお互いが気持ちよく過ごせると思います。」

“他の考えも理解したうえで自分の主張を伝える”
という姿勢が、文章を大人っぽく見せてくれます。

⑤ 結論は“行動・提案”を書くと締まりやすい

中学生にもっともおすすめなのは、
行動・提案を入れた結論 です。

例:
「これからは、自分から積極的にあいさつをして、地域の雰囲気を明るくしたいです。」

“自分はこうしたい” と示すことで、
文章全体に前向きな印象が出ます。

 ⑥ 文章量を増やしたい時は“説明をていねいにする”

中学生になると、
400字・600字といった長めの文章を書く場面が増えます。

その場合は、
体験の説明を少していねいにする のが簡単です。

例:
「その日、私は登校中に地域の方から声をかけてもらい、とても安心したのを覚えています。」

“誰が・いつ・どうした” を少し具体的にするだけで
文章に厚みが出ます。

中学生の意見文は、
「深い意見を書かなきゃ…」と思い込む人が多いですが、
実はポイントさえつかめばむずかしくありません。

自分の経験と考えをていねいにつなげていく ことが大切です。

意見文でよくあるNG例とその直し方

意見文を書くとき、
よくある“つまずきポイント”や“NGパターン”があります。

これらを知っておくだけで、
書き上げた文章の質がぐんと上がり、
読み手に伝わりやすい意見文になります。

ここでは、小学生〜中学生に共通する
代表的なNG例と、その直し方をわかりやすく解説します。

 主張があいまいで何を言いたいのか分からない

【NG例】
「私は、あいさつが大事だと思うけど、いろいろな考えがあると思います。」

→ 何を一番言いたいのかが曖昧で伝わりません。

【改善例】
「私は、あいさつは学校を明るくする大切な行動だと思います。」

主張は1回でハッキリ言い切る と文章が締まります。

② 理由が“気持ち”だけで終わってしまう

【NG例】
「なぜなら、なんとなく気持ちがいいからです。」

→ 読み手が「具体的にどういうこと?」と疑問を持ってしまいます。

【改善例】
「なぜなら、あいさつは相手との関係をよくし、安心して話せる雰囲気を作るからです。」

少しの説明を足すだけで説得力が出る のがポイントです。

 ③ 具体例がない(主張と理由だけで終わる)

【NG例】
「なぜなら、あいさつは大事だからです。」

→ 事実をくり返しているだけで、理由の説明になっていません。

【改善例】
「実際に、私もあいさつをされたとき、気持ちよく授業を始められました。」

自分の体験を入れると“理由が本当らしく”なる ので効果的です。

 ④ 話が脱線してしまい、テーマから外れる

【NG例】
「あいさつは大事ですが、スマホの使いすぎも心配です。」

→ テーマが変わってしまい、文章がまとまりません。

【改善例】
「私は、あいさつが学校の雰囲気をよくする一番のポイントだと思います。」

テーマから外れそうになったら“主張”に戻る ことを意識します。

⑤ 結論で新しい話を出してしまう

【NG例】
「これからは、あいさつだけでなくボランティア活動も大切にしたいです。」

→ 本論で触れていない内容が急に出てしまうと、読み手が混乱します。

【改善例】
「これからも、あいさつを大切にして学校を明るくしていきたいです。」

結論は“主張の言い換え+自分の決意や願い” が最も自然です。

⑥ 同じ内容をくり返しすぎる

【NG例】
「気持ちよくなるから大切です。気持ちよくなるのは大事です。」

→ 読み手に“同じ意味の文章が続く”と感じさせてしまいます。

【改善例】
「気持ちよくなるだけでなく、相手との関係がよくなるきっかけにもなります。」

繰り返す時は“別の角度から”説明する のがポイントです。

⑦ 一文が長すぎて読みにくい

【NG文】
「私は、あいさつは相手のことを大切に思っている気持ちを伝えることができるので学校生活の中で特に大切だと思っていて、その中でも朝の時間帯に積極的にあいさつをするべきだと思います。」

→ 一文が長いと読み手が息切れしてしまいます。

【改善例】
「私は、あいさつは相手を大切に思っている気持ちを伝える行動だと思います。
その中でも、朝の時間帯に積極的にあいさつをすることが特に大切です。」

一文は50〜60字以内を目安に区切る と読みやすくなります。

意見文でありがちな失敗は、
知っておくだけで避けられるものばかりです。

書く前に準備しておくとラクになるチェックリスト

意見文は、
書き始める前の“ちょっとした準備”で一気に書きやすくなる文章 です。

いきなり書こうとすると
「何を書けばいいのか分からない…」
「途中で話がぶれてしまう…」
という失敗が起きやすくなります。

ですが、書く前に
5つのポイントをそろえておくだけで、スラスラ書けるようになります。

ここでは、小学生〜中学生がそのまま使える
“簡単チェックリスト” を紹介します。

① テーマ(何について書くか)が決まっているか

まずは、書くテーマをハッキリさせることが大事です。

  • あいさつ

  • スマホの使い方

  • 授業の受け方

  • 地域活動

  • 環境問題

など、書くテーマがあいまいなまま始めると
主張がぶれやすくなります。

1つにしぼればOK。

② 主張(自分の考え)は一文で言えるか?

意見文の軸になるのが 主張 です。

  • どう思っているのか

  • 何が大切だと思うのか

これが 一文で言える状態 になっているかを確認しましょう。

例:
「私は、学校のあいさつ運動をもっと広げるべきだと思います。」

ここが固まっていれば文章は9割完成 します。

③ 理由は“たったひとつ”にしぼれているか

理由を2つ3つ入れようとすると
文章が長くなり、まとまりにくくなります。

特に小学生は
理由1つで十分OK。

中学生でも、
基本は 1つの理由+具体例 と決めておくと書きやすいです。

④ 具体例(体験・事実)は準備できているか

“理由を本当に感じた体験” がひとつあると、
文章に説得力が出ます。

具体例の探し方は簡単です。

  • 今日の出来事

  • 昨日の出来事

  • 友だちとのやりとり

  • 家族の話

  • ニュースで見たこと

などから 1つだけ 思い出せばOK。

書く前にこれを決めておくとスラスラ書けます。

⑤ 結論は主張の言い換えで書けるか?

結論で大切なのは、
主張をもう一度カンタンに言い換える ことです。

例:
「これからも、あいさつを大切にして学校を明るくしたいです。」

  • 行動

  • 願い

  • 決意

のどれかを入れると自然にまとまります。

⑥ 字数の目安を決めておく

  • 300字

  • 400字

  • 600字

字数によって文章量が変わるため、
目安を決めてから書き始める のがコツです。

字数が決まっていると、
途中で「長すぎる」「短すぎる」が防げます。

⑦ メモに“3つだけ”書いてからスタートする

書く前に、
ノートやメモにこの3つを書くだけでOKです。

  1. 主張

  2. 理由

  3. 具体例

この3つが決まっていれば、
序論 → 本論 → 結論の型にはめていくだけで書けます。

実は、意見文は“準備7割・執筆3割” の文章です。

書く前に準備しておくことで、
文章がまとまりやすくなり、
失敗もしにくくなります。

テーマがまだ決まっていない場合は、こちらの記事で書きやすい題材を探すのもおすすめです。

👉 意見文のテーマに迷ったら?書きやすい題材60選+すぐ書けるコツも紹介

テーマ別の意見文“例文”サンプル(300〜400字)

ここでは、
意見文を書くときの参考になる 300〜400字レベルの例文 を紹介します。

小学生〜中学生まで使える
“主張 → 理由 → 具体例 → 結論” の型を意識した文章です。

テーマごとに書き方の流れが分かるよう、
ていねいにまとめています。

学校生活をテーマにした例文(約350字)

私は、学校でのあいさつをもっと大切にするべきだと思います。
なぜなら、あいさつは相手との関係をよくするきっかけになり、学校全体の雰囲気が明るくなるからです。

実際に、私も朝の登校中に友だちから元気に「おはよう」と言われたとき、とても気持ちよく1日を始めることができました。先生にあいさつをしただけでも、「今日もがんばろう」という気持ちになります。
逆に、あいさつがないと、なんとなく話しかけづらくなってしまいます。こんな小さなことでも、1日の気分は大きく変わると感じました。

たしかに、朝は急いでいたり、眠かったりしてあいさつを忘れてしまうこともあります。
しかし、ひとこと声をかけるだけで、お互いが気持ちよく過ごせるのは間違いありません。

これからは、私自身も積極的にあいさつをして、学校の雰囲気をさらによくしていきたいと思います。

生活習慣(スマホ・TV・ゲーム)をテーマにした例文(約360字)

私は、スマホの使い方を自分でコントロールすることが大切だと思います。
なぜなら、スマホを使いすぎると生活リズムが乱れ、勉強や睡眠に悪い影響が出てしまうからです。

実際に、私も夜遅くまで動画を見てしまい、次の日の授業で集中できなかったことがあります。楽しいからつい続けてしまうのですが、気づいたら時間が過ぎていて、あとで後悔することが何度もありました。
友だちの中にも、スマホの使いすぎで寝不足になったと言っている人がいて、身近な問題だと感じました。

たしかに、スマホはとても便利で、調べものをしたり友だちと連絡を取ったりするのに欠かせません。
しかし、使い方をまちがえると、生活のリズムがくずれる原因にもなります。

これからは、「夜は10時まで」「勉強の前は使わない」など、自分でルールを決めて使っていきたいです。スマホと上手に付き合いながら、健康な毎日を送りたいと思います。

社会(環境・SDGsなど)をテーマにした例文(約380字)

私は、ごみを減らすために一人ひとりができる行動を増やすべきだと考えています。
なぜなら、身近な行動の積み重ねが、環境を守る大きな力になるからです。

私の家では最近、レジ袋をもらわずエコバッグを使うようにしています。最初は少し面倒に思いましたが、続けているうちに“これも環境のためになるんだ”と実感できました。また、学校でもペットボトルのキャップを集める活動があり、そのおかげでごみについて考えるきっかけが増えました。

もちろん、私一人ができることは小さいかもしれません。
しかし、同じように行動する人が増えれば、社会全体に大きな変化が生まれると思います。

これからも、できる範囲でごみを減らす工夫を続けたいです。
そして、周りの人たちにも環境を大切にする気持ちが広がっていけばいいと思います。

まとめ|意見文は“型”を知れば誰でも書ける文章です

意見文はむずかしそうに見えますが、
実は 書き方の“型”さえ分かれば、だれでもスラスラ書ける文章 です。

この記事では、

  • 意見文の基本構成(序論・本論・結論)

  • 主張・理由・具体例の作り方

  • 年代別(小学生・中学生)の書き方

  • 字数ごとのコツ

  • 書けないときの解決ポイント

  • 例文(300〜400字)

など、最初から最後までの流れをやさしく整理しました。

意見文を書くときに大事なのは、
「何を書くか」を書き始める前に決めておくこと です。

  • テーマ

  • 主張

  • 理由

  • 具体例

この4つが決まっていれば、
“序論 → 本論 → 結論” の型に当てはめるだけで、
自然と読みやすい文章に仕上がります。

もし途中で書けなくなったら、
この記事の「つまづき別ガイド」や
「チェックリスト」を使ってみてください。

あなたが書きたい気持ちを、
最後までしっかり形にできるはずです。

意見文は、
考える力・まとめる力・伝える力を伸ばしてくれる文章でもあります。

今日の学びを、ぜひ今後の課題や日常の文章にもいかしてみてくださいね。

もっとテーマを探したい人へ

意見文を書いていると、
「テーマがしっくりこない…」
「もっと書きやすい題材はないかな?」
と感じることもありますよね。

そんなときは、
意見文の題材だけをたっぷり集めた別記事 を参考にすると、
あなたに合ったテーマがすぐに見つかります。

以下の記事では、

  • 小学生でも書きやすい身近なテーマ

  • 中学生向けの少し深いテーマ

  • 生活・学校・社会・SDGsなどの分野別リスト

  • すぐ書ける“主張の例”つき

といった内容を 60個以上 にまとめています。

「意見文のネタがない…」と困ったときに役立つはずです。

書きやすいテーマをもっと探したい方はこちら:

👉 意見文のテーマに迷ったら?書きやすい題材60選+すぐ書けるコツも紹介

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