
生活作文を書いていると、
「これって生活作文?それとも意見文?」
と迷うことがあります。
自分では体験を書いているつもりでも、
読み返してみると
意見を言っている文章になっていることは、実はよくあります。
生活作文と意見文は、
書き方が似ているため、
どこから意見文になるのかが分かりにくいのが難しいところです。
そこでこの記事では、
「これが出ていたら意見文」と判断できるポイントを
NGパターンとしてまとめました。
書き方を直す前に、
まずは
今の文章がどちらなのかを見分ける
ことから始めてみましょう。
生活作文が意見文になるNGパターン一覧
生活作文か意見文かを見分けるときは、
文章の内容よりも「出ている表現」を確認するのがポイントです。
次の中に当てはまるものがあれば、
その作文は意見文寄りになっています。
-
最初に「私は〜と思います」と書き出している
-
「なぜなら」「理由は〜」という言葉が出てきている
-
出来事よりも、自分の考えを説明している文が多い
-
読み手を納得させようとする表現がある
-
話が自分の体験から、一般的な話に広がっている
-
最後が「だから〜と思います」で終わっている
これらはすべて、
意見文でよく使われる型や言い回しです。
次の章から、
それぞれがなぜ「生活作文ではNG」になるのかを、
1つずつ見ていきます。
※ 生活作文と意見文の違いそのものを、
もう一度整理して確認したい人は、
「生活作文とは?意見文との違いをわかりやすく解説」
も参考にしてみてください。
NG① 最初に「私は〜と思います」で始まっている
生活作文の書き出しで、
いきなり
「私は〜と思います」
と始まっている場合、その時点で意見文の形になっています。
この書き出しは、
自分の考えや主張を先に伝えるときに使う表現です。
そのため、文章の目的が
出来事を書くことではなく、
意見を伝えることに変わってしまいます。
生活作文では、
まず「何があったのか」「どんな出来事だったのか」を
そのまま書くのが基本です。
最初から考えを言ってしまうと、
その後の文章も
「なぜそう思ったのか」を説明する流れになりやすく、
意見文に進んでいきます。
書き出しに
「私は〜と思います」
が出ていたら、
その作文は意見文の形になっています。
NG② 「なぜなら」「理由は〜」が出てきている
作文の中に
「なぜなら」「理由は〜」
という言葉が出てきたら、
その時点で意見文の形になっています。
これらの言葉は、
自分の考えを説明したり、正当化したりするときに使う表現です。
つまり、
「出来事を書く」文章ではなく、
「考えを説明する」文章に変わっています。
生活作文では、
出来事がどうだったかを
順に書いていくだけで大丈夫です。
理由をまとめたり、考えを整理したりする必要はありません。
途中で
「なぜなら」「理由は〜」
が出てきたら、
その作文は意見文の形になっています。
NG③ 出来事より「考え」を説明している
生活作文なのに、
文章の多くが
自分の考えの説明になっている場合、
その作文は意見文の形になっています。
たとえば、
-
どう思ったか
-
なぜ大切だと思ったか
-
どんな考えになったか
といった内容が続いていると、
出来事そのものよりも
考えを伝えることが中心になっています。
生活作文では、
考えをくわしく説明する必要はありません。
「何があったのか」「そのときどうだったのか」を
そのまま書いていく文章です。
読み返したときに、
出来事よりも
「思った」「考えた」という文が多くなっていたら、
その作文は意見文の形になっています。
NG④ 読み手を納得させようとしている
文章の中で、
読み手を説得しようとする表現が出てきたら、
その作文は意見文の形になっています。
たとえば、
-
〜すべきだと思います
-
〜のほうがよいと思います
-
とても大切なことだと思いました
といった言い方は、
自分の考えを正しいものとして伝えようとする表現です。
生活作文は、
読み手を納得させる文章ではありません。
出来事をそのまま伝えることで、
読み手が自然に様子を想像できれば十分です。
「どう思わせたいか」を考え始めた時点で、
文章は
意見文の方向に進んでいます。
読み返して、
読み手に向かって
考えを押し出している表現があれば、
その作文は意見文の形になっています。
NG⑤ 話が自分の体験から、一般的な話に広がっている
作文の途中で、
話の中心が
自分の体験から、一般的な話に変わっていたら、
その作文は意見文の形になっています。
たとえば、
-
みんなは〜
-
多くの人が〜
-
今の社会では〜
といった言い回しが出てくると、
話題が
自分の出来事から
世の中全体の話へ移っています。
生活作文は、
あくまで
「自分に起きたこと」を書く文章です。
他の人や社会全体の話に広げる必要はありません。
読み返したときに、
「自分の話」より
「一般的な話」が増えていたら、
その作文は意見文の形になっています。
NG⑥ 最後が「だから〜と思います」で終わっている
作文の最後が
「だから〜と思います」
で終わっている場合、
その作文は意見文の形になっています。
この終わり方は、
文章全体をまとめて
自分の考えをはっきり示すための表現です。
意見文では、よく使われる型です。
生活作文では、
最後に考えをまとめる必要はありません。
出来事が終わったところで、
文章もそのまま終わってかまいません。
「だから」「このことから」などの言葉で
考えを言い切って終わっている場合、
文章の目的は
体験の紹介ではなく、
意見の表明になっています。
最後の一文が
「だから〜と思います」
になっていたら、
その作文は意見文の形になっています。
