
生活作文を書いているはずなのに、
先生から「意見文みたいだね」と言われたことはありませんか。
一生懸命書いたのに、
どこが違うのか分からず、モヤっとしてしまう人はとても多いです。
でも、それはあなたの書き方が間違っているからではありません。
生活作文と意見文は、考え方がとてもよく似ているため、
気づかないうちにズレてしまいやすいのです。
この記事では、
生活作文が意見文になってしまう理由を整理しながら、
どこで書き方が意見文に近づいてしまうのかを説明します。
書き方のコツを覚える前に、
まずは 違いが生まれるポイント をはっきりさせていきましょう。
生活作文が「意見文になってしまう」のはなぜ?

生活作文と意見文は、まったく別のものですが、
実は 書くときの出発点がよく似ています。
どちらも、
-
自分の体験がある
-
そのときの気持ちや考えを書く
という点では同じです。
そのため、
生活作文を書いているつもりでも、
書いている途中で意見文の書き方に近づいてしまうことがあります。
生活作文は、
自分の生活の中で起きた出来事を伝える作文です。
一方、意見文は、
自分の考えを分かってもらうための作文です。
この目的の違いが、
文章の形や流れに、そのまま表れてきます。
生活作文が意見文になってしまうときは、
書いているうちに、次のような方向に進んでいます。
-
出来事よりも、考えを説明しようとしている
-
自分の体験よりも、「正しさ」を伝えようとしている
本人は生活作文を書いているつもりでも、
読み手から見ると、
考えを主張する文章として読まれてしまいます。
これは、
文章が下手だから起きることではありません。
むしろ、
しっかり考えて書こうとしている人ほど起こりやすいズレです。
だからこそ、
書いている途中で、
「今、自分は何を書こうとしているのか」
を意識することが大切になります。
「思ったこと」を前に出しすぎると意見文になる
生活作文が意見文っぽくなるとき、
よく見られるのが、「思ったこと」が前に出すぎている状態です。
たとえば、
-
うれしいと思いました
-
大切だと思いました
-
よくないことだと思いました
こうした文が続くと、
文章の中心が「出来事」ではなく
「考え」や「評価」になっていきます。
ただし、
気持ちを書くこと自体が間違いというわけではありません。
生活作文でも、
そのときにどう感じたかを書くことは大切です。
問題になるのは、
何があったのかよりも、どう思ったかの説明が多くなることです。
生活作文では、
まず伝えるべきなのは出来事です。
-
いつ
-
どこで
-
だれと
-
何が起きたのか
こうした内容がはっきり書かれていれば、
気持ちは多く語らなくても自然に伝わります。
一方で、
「どう思ったか」を中心に書き進めてしまうと、
読み手は、
「何があったのか」より
「どんな考えなのか」を読まされている感覚になります。
この状態になると、
生活作文ではなく、
意見文として読まれやすくなります。
生活作文を書くときは、
「自分は今、出来事を書いているか」
それとも
「考えを説明しようとしているか」
を、途中で一度立ち止まって考えてみることが大切です。
出来事より先に「考え」を書くとズレやすい
生活作文が意見文に近づいてしまうもう一つの原因は、
出来事より先に、自分の考えを書いてしまうことです。
たとえば、書き出しで、
-
○○は大切だと思いました
-
○○はよくないことだと思います
と始めてしまうと、
その時点で文章は「考えを伝える作文」として読まれやすくなります。
この書き方は、
意見文では正しい形です。
最初に自分の意見を示し、
そのあとに理由や体験を書く、という流れだからです。
しかし生活作文では、
この順番が逆になります。
生活作文では、
何があったのかを先に伝えることが大切です。
出来事を読んだあとで、
「だから、こう感じたんだな」と
読み手が自然に分かれば、それで十分です。
考えを最初に言わなくても、
出来事の中から気持ちは伝わります。
出来事より先に考えを書いてしまうと、
そのあとの文章も、
考えを説明する方向に引っ張られやすくなります。
本人は生活の話を書いているつもりでも、
全体としては、
意見をまとめている文章に見えてしまうのです。
生活作文を書き始めるときは、
「まず、何が起きたかを書いているか」
を意識するだけでも、
意見文にズレてしまうのを防ぎやすくなります。
「みんな」「〜するべき」を使うと意見文に近づく
生活作文が意見文っぽく見えてしまう文章には、
よく出てくる言葉があります。
それが、
-
みんな
-
〜するべき
-
〜したほうがいい
といった表現です。
これらの言葉は、
自分の考えをはっきり伝えたいときには便利です。
そのため、
意見文ではよく使われます。
ですが生活作文で使うと、
文章の性質が少しずつ変わってしまいます。
「みんな」と書いた瞬間、
話の範囲は自分の生活から、
まわりの人や世の中全体へ広がります。
また、「〜するべき」という表現は、
出来事の話ではなく、
正しさやルールを伝える文章に近づけます。
この時点で、
読み手は「生活の話」よりも
「考えや主張」を読んでいる感覚になります。
生活作文で書くのは、
自分が体験したことだけで十分です。
他の人はどうか、
本当はどうあるべきか、
そこまで広げる必要はありません。
「そのとき、自分はどうしたのか」
「そのとき、何を感じたのか」
この範囲にとどめて書くことで、
文章は生活作文として読みやすくなります。
ここで挙げた
「みんな」「〜するべき」のように、
生活作文では使い方に注意したほうがいい言葉は、
実はほかにもいくつかあります。
どの言葉が意見文っぽく見えやすいのか、
また、生活作文ではどう言い換えると自然なのかは、
生活作文が意見文になる言葉一覧|NG→OK言い換え表
でまとめています。
書き終えたあとに見直すときの
チェック用としても使える内容です。
説明が多く、出来事が少ないと意見文に見える
生活作文が意見文に近づいてしまう文章には、
説明が多く、出来事が少ないという特徴があります。
たとえば、
-
なぜそう思ったのか
-
どうしてそれが大切なのか
といった説明が続くと、
文章は少しずつ
読み手を納得させる方向に進んでいきます。
説明を書くこと自体が悪いわけではありません。
意見文では、むしろ必要な要素です。
ただ、生活作文では、
説明が多くなりすぎると、
出来事の印象が弱くなってしまいます。
生活作文で大切なのは、
その場の様子が思い浮かぶことです。
-
いつのことなのか
-
どこで起きたのか
-
だれと一緒だったのか
-
何をしたのか
こうした具体的な出来事が書かれていれば、
長い説明がなくても、
そのときの気持ちは自然に伝わります。
反対に、
出来事が少ないまま説明だけが続くと、
読み手は、
「何があった話なのか」をつかみにくくなります。
その結果、
体験よりも考えを伝える文章、
つまり意見文として読まれやすくなります。
生活作文を書いているつもりなのに、
説明ばかりになっていると感じたときは、
「出来事を書いている部分はどこか」
を一度見直してみるとよいでしょう。
生活作文は「答え」を出さなくてもいい

生活作文が意見文に近づいてしまう理由の一つに、
最後に「きれいな答え」を出そうとしすぎることがあります。
「だから、○○が大切だと思いました」
「このことから、○○するべきだと思います」
このような終わり方は、
考えをまとめる文章としては分かりやすいですが、
意見文の形に近づいてしまいます。
意見文では、
自分の考えをはっきり示し、
最後に結論を出すことが求められます。
一方、生活作文では、
必ずしも答えを出す必要はありません。
生活作文は、
出来事を通して、
そのとき自分がどう感じたのか、
どんなことを考えたのかを伝える作文です。
考えが途中で終わっていても、
気持ちが少し変わっただけでも、
それは生活作文として自然な形です。
「よく分からなかった」
「少し考えさせられた」
「前とは違う気持ちになった」
こうした終わり方でも、
生活の中で起きた変化が伝わっていれば問題ありません。
最後に答えを出そうとすると、
文章全体が、
その答えを説明する方向に引っ張られてしまいます。
その結果、
出来事よりも考えが前に出て、
その結果、文章の形が意見文に近づいてしまいます。
生活作文を書くときは、
「答えを出さなければいけない」と思いすぎず、
出来事とそのときの気持ちが伝わっているか
を意識すると、ズレにくくなります。
生活作文として書けているかを確かめる考え方
生活作文を書いていて、
「これで合っているのか不安だな」と感じたときは、
次のポイントを順番に確認してみてください。
まず、
出来事が中心になっているかを見ます。
-
何があったのか
-
どんな場面だったのか
この部分がはっきり書かれていれば、
生活作文としての土台はできています。
次に、
考えを説明しすぎていないかを見ます。
-
正しさを伝えようとしていないか
-
理由や意味を説明し続けていないか
もし説明のほうが多くなっていたら、
文章は意見文の形に近づいています。
さらに、
話の範囲が広がりすぎていないかを確認します。
-
「みんな」「世の中では」といった話になっていないか
-
自分の体験から離れていないか
生活作文では、
自分の生活の中で起きたことだけを書けば十分です。
最後に、
無理に答えを出そうとしていないかを振り返ります。
-
きれいにまとめようとしていないか
-
「〜するべき」で終わっていないか
気持ちが途中で止まっていても、
それは生活作文として自然な形です。
これらを確認して、
「出来事を書いている」と言えるなら、
その文章は生活作文として書けています。
もし途中でズレていると感じたら、
そこから書き直せば大丈夫です。
実際に、どんな順番で書き直せばいいのかは、
生活作文は先に書いて直す|NGチェックで仕上げる方法
で、下書きから清書までの流れとして整理しています。
今の作文が、実際にどのあたりで意見文に近づいているのかを
具体的に確認したい場合は、
「生活作文のNGパターン集|これが出たら意見文です」で、
チェック形式で見てみてください。

