深夜、静まり返った部屋に突然鳴り響く電話の音。起き上がって電話に出ようとしても、すぐに通話が切れてしまいます。通話履歴を確認しても「非通知」としか表示されておらず、不快感を覚えることも多いでしょう。
多くの人が経験するこの匿名の迷惑電話、その目的とは一体何でしょうか?
深夜の匿名電話の原因と見られるパターン
匿名電話にはいくつかの一般的な原因が考えられます。
自動発信によるワンギリ
多くの非通知電話は、夜間にかけられることが多いです。これは、電話番号が実際に使用されているかどうかを確認する目的で自動発信されるものです。得られた情報はしばしば売買され、情報収集が主な目的です。
詐欺を目的とした電話
あなたの電話番号が有効であるかを確認し、情報を集める目的でかけられることがあります。この情報は後に詐欺に利用されることがあります。
単純ないたずら
無作為に電話をかけ、出た人の反応を楽しむ単純ないたずらもあります。これによる直接的な危険は比較的少ないです。
ストーカーからの電話
あなたの日常を把握しようとするストーカーからの電話も考えられます。この種の電話は、無視を続けることで状況が悪化することがあります。
嫌がらせ
個人的な恨みからの嫌がらせの可能性もあります。この場合、背景には人間関係の問題があることが多く、対策を講じることが重要です。
迷惑電話に悩まされている場合は、警察への相談や電話番号を変更することが効果的です。
いつでもかかってくる!新タイプの匿名迷惑電話
最近1~2年のうちに、自動音声ガイダンスを使った見知らぬ番号からの電話が我が家にも頻繁にかかっています。これらの電話は深夜はもちろん、お風呂の時間やリラックスしている夜の時間帯にも鳴るため、大変迷惑です。
これらの電話を調査した結果、主に以下の2つのパターンがあることがわかりました。
- 通信サービスや電力会社を装った詐欺
- 自動音声を利用した市場調査業者
特に警戒が必要なのは詐欺を目的とした電話で、市場調査を装って個人情報を収集しようとする場合もあります。
例えば、アンケートで性別や年齢を答えるだけで、「この番号は使用中で、特定の年代の男性または女性が使っている」といった情報が漏れる可能性があります。もしこれが実際に正規の調査であれば問題ありませんが、私的な情報収集の場合、その情報が不正なセールスや詐欺のターゲットにされる可能性があります。
たとえば、70代と答えたことで振り込め詐欺の標的にされるなど、最悪のケースも考えられます。そのため、匿名の電話であっても、自動音声を使った迷惑電話がかかってきたら、即座に切ることが最善の対策です。
深夜以外でも困る!迷惑電話への対策方法
深夜の非通知電話だけでなく、日中の迷惑電話にも効果的な対策があります。ここでは、主に2つの方法をご紹介します。
警察への相談
非通知電話は通常、相手を特定することが難しいため、「184」をプレフィックスとして使用されることが多いです。警察には逆探知調査を行う権限がありますが、これは緊急性や事件性が高い場合に限られます。
単に不快だと感じる程度では警察は動いてくれませんが、身の危険を感じるような場合や、繰り返しストーカー行為を受けている場合には警察に相談することをおすすめします。警察安全相談室「#9110」に連絡すれば、地域の警察相談窓口が対応してくれます。
警察安全相談室:https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/3.html
非通知拒否設定の活用
迷惑電話を防ぐためには、非通知拒否設定が有効です。固定電話では、ナンバーディスプレイ契約があれば、端末の設定で非通知からの電話をブロックすることが可能です。
固定電話でも新旧問わず設定は比較的簡単です。スマートフォンの場合、例えばauでは「1481」に電話するだけで設定できます。ドコモやソフトバンクも同様に設定できますが、ソフトバンクでは有料サービスへの加入が必要な場合もあります。
IP電話や一部の国際電話では非通知拒否設定でブロックできないこともあります。このような場合には、固定電話を留守番設定にしておくと良いでしょう。留守番電話にメッセージが残されれば、必要に応じて折り返すことができます。これにより、怪しい電話への対応から解放されます。
深夜の非通知電話への対処法
深夜にかかってくる非通知電話への最も効果的な対策は、電話に出ないことです。これでトラブルを回避できます。しかし、万一電話に出てしまった場合は、以下の2つの対策を守ることが重要です。
応答を控える
非通知電話はしばしばいたずら目的でかかってきます。相手はあなたの反応を楽しむことを望んでいるため、言葉を発することなく速やかに電話を切ることが賢明です。これにより、いたずら電話が繰り返されるリスクを減らすことができます。
個人情報を守る
電話応対時には名前やその他の個人情報の提供を避けてください。情報が悪用されるリスクを最小限に抑えることができます。また、声の特徴から個人を特定されることもあるので、注意が必要です。
まとめ
- 大半の夜間非通知電話は、契約状態の確認を目的とした自動発信であり、法的な取り締まりは困難です。
- 自動音声ガイダンスを用いた非通知電話は、主にアンケートまたは詐欺を目的としています。詐欺かどうかの見極めが重要です。
- 対策として、非通知拒否設定を活用しましょう。固定電話では留守番設定を常に、スマートフォンでは迷惑電話ブロックアプリの導入が推奨されます。
深夜の非通知電話による不安は理解できますが、適切な対策を講じることで安心して過ごすことが可能です。将来的には法律による規制が施されることを期待します。