カラフルなサンゴ礁や多様な魚たちが泳ぐ海は、まるで異世界のようです。シュノーケリングを通して、そんな非日常の景色を簡単に体験することができますが、この活動にはシュノーケルマスクが欠かせません。
視力が不自由な方の中には、「眼鏡をかけたままでも使えるのか?」と心配する人もいるかもしれません。眼前に広がる美しい景色がぼやけてしまっては、楽しみも半減してしまいます。
特に、日常生活で視力が不可欠な方にとっては、この不安は大きいでしょう。
本記事では、視力に問題がある方でも安心してシュノーケリングを楽しむことができる方法や、必要なアイテムをご紹介します。
眼鏡をかけたままシュノーケルマスクは使えるのか?
スキーゴーグルのように、眼鏡をかけたままでも着用可能なシュノーケルマスクがあるのではないかと考える方もいるかもしれませんが、実際にはそのような製品は存在しません。
シュノーケルマスクは海中で水が漏れないように顔にぴったりと密着する必要があります。眼鏡をかけていると、マスクと顔の間に隙間ができてしまい、海水が侵入してしまうため、眼鏡とマスクの併用は推奨されません。
ただし、視力の問題が軽度であれば、補正なしでも問題なく使用できます。これは水中での視覚の特性によるもので、物が実際よりも大きく、近くに見えるからです。
例えば、川が浅く見えて実際には深かったり、お風呂に手を入れたときに手が太く短く見えるのと同じ原理です。水中では水がレンズの役割を果たし、物体を約1.3倍に拡大し、距離を3/4に縮めて見せます。
このため、視力がそれほど強くなくても、裸眼でシュノーケリングを十分楽しむことが可能です。
コンタクトレンズを使用する際のシュノーケリングの注意事項
シュノーケリング中にコンタクトレンズを使用することは可能ですが、おすすめはしません。海水がレンズに触れた場合、レンズの変形や眼球への損傷の可能性があります。さらに、海水中の微生物がレンズに付着し、目の感染症のリスクが高まるためです。
海水がマスク内に侵入することもありますので、できる限り裸眼での使用が安全とされています。しかし、視力が極端に低い場合、コンタクトレンズが必要不可欠であるかもしれません。そのような場合は、使い捨て可能なワンデータイプのコンタクトレンズを使用し、シュノーケリング後には必ず新しいレンズに交換することをお勧めします。また、使用後のコンタクトレンズは目薬とともに交換し、目に異常がない場合でも新しいレンズを使用するのが理想的です。
海水がマスク内に入った際には、マスククリアが推奨されます。これは、水中で行うマスク内の水抜き技術です。水面上でマスクを調整する方法もありますが、海水がコンタクトレンズに付着するリスクを避けるため、マスククリアを行うほうが良いでしょう。
マスククリアの手順は以下の通りです:
- マスクの上部を軽く押さえます。
- 斜め上を向きながら、ゆっくりと口で息を吸い、鼻から息を吐きます。
- 水が残っていれば、この動作を繰り返します。
このプロセスは、リラックスして落ち着いて行うことが重要です。「口で息を吸い、鼻から吐く」と意識することがポイントです。海で初めての方は不安かもしれませんが、バスタブなどで事前に練習することを推奨します。
また、シュノーケリングをする際はインストラクターが同行することが多いので、トラブルがあれば気軽に相談してください。
度付きシュノーケルマスクの使い方
視力が弱く、メガネがないとはっきり見えない方には、コンタクトレンズよりも度付きシュノーケルマスクがおすすめです。ただし、通常のマスクと比較して度付きマスクは価格が高い傾向にあります。
レンタルショップやシュノーケリングツアーで度付きマスクを取り扱っている場合が多いので、事前に確認すると良いでしょう。
さらに、市販されている既存のシュノーケルマスクに後付けできる度付きレンズもあります。これは新たに度付きマスクを購入するよりコストを抑える方法で、自分のマスクがある場合や、度付きマスクのレンタルが利用できない場合に特に便利です。
まとめ
シュノーケリングは、簡単に異世界のような体験ができる人気のアクティビティですが、残念ながらシュノーケルマスクは眼鏡との同時使用ができません。
ただし、水中では物体が拡大して近くに見えるため、軽度の視力不良であれば裸眼でも楽しむことができます。
コンタクトレンズは使用可能ですが、安全面を考慮すると避けた方がよいでしょう。
視力が低く裸眼では不十分な方は、度付きシュノーケルマスクや度付きレンズの使用をお勧めします。
今は写真やビデオで美しい景色を保存できますが、直接自分の目で見て感じる景色が最も印象に残ります。
適切な準備をして、非日常の素晴らしい体験をぜひ楽しんでください!