
夏休みの自由研究、
「テーマがぜんぜん決まらない……」と頭を抱えていませんか?
毎年のように悩むご家庭も多く、
特に小学生のうちは「何を研究にすればいいの?」と子ども自身も迷いがちです。
けれど、じつは自由研究のテーマは
身近なものほど面白くて、発見がたくさんあるんです。
おうちのキッチンでできる実験や、
ベランダの植物の観察、
お天気を毎日記録してみる──。
どれも、特別な準備をしなくても始められる立派な研究テーマになります。
このページでは、
「どんなテーマを選べばいいか分からない」
という小学生と保護者の方向けに、
家庭でできる・身近な材料で試せる自由研究テーマをたっぷり紹介します。
あわせて、学年別におすすめのアイデアや、
親子で無理なく進めるためのコツもまとめました。
「これならできそう!」と思えるテーマを、ぜひ見つけてみてくださいね。
自由研究テーマを決める前に知っておきたいこと

なぜテーマが決まらない?親子が迷う3つの理由
「テーマが決まらない」
という声はとても多いですが、
実はその理由にはいくつかの“共通点”があります。
まず1つ目は、テーマの範囲が広すぎること。
「何を研究してもいい」と言われると、かえって難しいですよね。
身の回りのこと、自然、科学、社会、どれも対象になるので、最初の一歩で迷ってしまうのです。
2つ目は、子どもの興味と学校の評価基準がズレていること。
本人は好きなことをやりたいのに、
「それって研究になるの?」と親が不安になって止めてしまうケースもあります。
3つ目は、「研究=難しいこと」と思い込んでしまうこと。
実際には、観察や記録、比べてみることも立派な研究。
たとえば「氷がどれくらいで溶けるか」や
「雨の日と晴れの日の植物の変化」も、
立派な自由研究テーマなんです。
テーマを選ぶときに大切な考え方
テーマを選ぶときは、まず“好き”や“気になる”を出発点にすることが大切です。
たとえば
「食べ物」「動物」「音」「光」「天気」など、
身近で気になることを書き出してみましょう。
そこから「どうして?」
「何が違うんだろう?」と疑問を持てば、
それがもう“研究テーマのタネ”になります。
また、次の3つを意識すると、テーマがぐっと決まりやすくなります。
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身近なものでできるか(家や学校で用意できるもの)
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時間内に終えられるか(1日~数日で完結できる)
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自分の言葉で説明できるか(発表・まとめがしやすい)
難しく考えるより、「やってみたい!」を大切にしましょう。
テーマ選びの段階から、自由研究はもう始まっています。
簡単にできる!家庭で試せる自由研究テーマ

家にあるものだけでできる自由研究は、
準備もかんたんで、すぐに始められるのが魅力です。
「わざわざ材料を買いに行かなくても、これならできそう!」
そう感じるテーマを集めました。
どれも、小学生でも安全に取り組める内容です。
キッチンでできる実験テーマ
身近な食材や調味料を使えば、理科の実験もぐっと親しみやすくなります。
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氷が溶けるスピードを比べてみよう
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塩の量で氷の溶け方は変わる?
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炭酸水にレーズンを入れるとどうなる?
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砂糖と塩で野菜のしなり方を比べてみよう
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お湯の温度で色水の変化を観察しよう
どれも「見て」「比べて」「考える」だけで立派な研究になります。
おうちで観察できるテーマ
特別な道具がなくても、観察や記録を続けるだけで自由研究に。
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ベランダの植物を毎日写真に撮って変化を記録
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カーテンの開け方で植物の育ち方が変わるか調べてみよう
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天気と気温を毎日記録してグラフにしよう
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家の中で“音の大きさ”を測ってみよう(拍手・テレビ・掃除機など)
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家の中の磁石がくっつく場所を探そう
「気づき」を見つける練習にもなります。
リサイクル・エコ系の自由研究
環境に関するテーマは、どの学年でも人気があります。
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ペットボトルで水をろ過してみよう
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牛乳パックで紙をリサイクルしてみよう
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新聞紙とティッシュの吸水力を比べてみよう
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ペットボトル温度計を作って気温の変化を観察
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家の中の“ゴミの量”を1週間記録してみよう
「やってみたら意外な結果!」という発見が生まれやすい分野です。
学年別おすすめ自由研究テーマ
学年によって、興味の対象やできる作業のレベルは少しずつ変わります。
ここでは、低学年・中学年・高学年の3つに分けて、
それぞれに合ったテーマのアイデアを紹介します。
低学年(1〜2年生)におすすめのテーマ
まだ文字や図を書くことに慣れていない低学年は、
「見る・比べる・試す」 というシンプルなテーマが向いています。
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色水を作って混ぜてみよう(色の変化を観察)
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氷がどれくらいで溶けるか調べてみよう
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外と部屋の温度を毎日くらべてグラフにしてみよう
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花の色を写し取ってみよう(紙・布・ティッシュなど)
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1日で変わるものを探して記録してみよう(影・氷・天気など)
→ 絵や写真を多く使うことで、見やすく楽しい自由研究になります。
中学年(3〜4年生)におすすめのテーマ
この時期の子どもは、観察力や思考力が育ち始めるころ。
「条件を変えて比べてみる」 テーマがぴったりです。
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太陽の光の当たり方で洗濯物の乾き方は変わる?
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水の量を変えると植物の育ち方はどう違う?
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同じ材料で違う形の紙飛行機を作って飛距離を比べよう
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ペットボトルで温度の変化を測ってみよう
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牛乳からバターを作って観察してみよう
→ 結果を表やグラフにまとめる練習にもなります。
高学年(5〜6年生)におすすめのテーマ
高学年になると、自由研究の内容も少し本格的に。
「原因と結果」「データの分析」 に挑戦できるテーマを選びましょう。
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塩の量で氷の溶け方はどう変わる?(再現性のある実験)
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家の中の静かな場所・うるさい場所を測ってグラフにしてみよう
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雨の日と晴れの日で気温の変化を比較してみよう
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冷蔵庫の開け閉め回数で電気の使い方を考えてみよう
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掃除の前後で空気の汚れ具合を比べてみよう(PM2.5測定器など)
→ 結果の考察やまとめ方も、少しずつ本格的に練習できる時期です。
1日でできる!すぐ終わる自由研究アイデア
「夏休みも残りわずか…!」「明日までに何か出さなきゃ!」
そんなときでもあきらめなくて大丈夫。
1日あればできる“かんたんテーマ”を集めました。
材料も手間も少なく、短時間でまとめられるので安心です。
短時間で結果が出るテーマ
すぐに変化が見られるテーマなら、観察や記録もその日のうちに完結します。
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氷が溶けるスピードを比べてみよう(場所・塩の量など)
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お湯の温度で砂糖の溶け方はどう変わる?
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炭酸水にレーズンを入れて観察してみよう
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水に浮くもの・沈むものを調べて分類してみよう
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光の当たり方で影の長さがどう変わるか観察
→ どれも短時間で実験→結果→まとめまでできるテーマです。
道具を使わずできる実験や観察
家にあるもので完結できるテーマもおすすめ。
難しい準備がいらないので、気軽にチャレンジできます。
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家の中の“音の大きさ”を比べてみよう(拍手・掃除機・テレビなど)
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水を使わずに野菜を保存するとどうなる?
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同じ紙で違う形の紙飛行機を作って飛ばしてみよう
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ティッシュとタオルで水を吸う速さを比べてみよう
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家の中で磁石がくっつく場所を探してマップにしてみよう
→ 実験が終わったら、感じたことを1枚のノートにまとめるだけでも立派な研究です。
親子で進めるコツとサポート方法

自由研究は「子どもの課題」と思われがちですが、
実は親子で一緒に考える時間が、もっとも大切な学びのひとつです。
ただし、やりすぎは禁物。
保護者が全部まとめてしまうと、子ども自身の発見や達成感がなくなってしまいます。
ここでは、上手にサポートするためのコツを紹介します。
親がやりすぎないサポートのコツ
親の役目は“助ける人”ではなく“聞いてあげる人”です。
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「どっちがいいと思う?」と子どもに選ばせる
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「どうしてそう思ったの?」と問いかける
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「それはおもしろいね」と一度受け止める
この3つを意識するだけで、子どもの思考力がぐんと伸びます。
手伝いすぎず、「一緒に考える姿勢」を持つことがポイントです。
子どもの「なぜ?」を引き出す質問例
自由研究のスタートは、「なぜ?」の一言から。
その気づきを広げる質問を意識してみましょう。
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「どうしてそうなるんだろう?」
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「他のやり方もあるかな?」
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「明日もやってみたら変わるかな?」
質問を重ねることで、考える力が育ちます。
子どもが答えに詰まっても、「じゃあ一緒に調べてみようか」と促すだけでOKです。
まとめ方に迷ったら
テーマが決まって、観察や実験もできたら、
いよいよ“まとめ”の段階です。
もし「どう書けばいいの?」と迷ったら、
以下の記事を参考にしてみてください。
🔗 [自由研究のまとめ方・書き方|模造紙・ノート・表紙まで解説]
🔗 [自由研究ノートのまとめ方]
🔗 [自由研究の模造紙レイアウト]
どれも、実際のノートや模造紙を使ったまとめ方を、
写真つきでわかりやすく紹介しています。
「自由研究」は“結果”よりも“考える過程”が大事。
親子で話しながら進めれば、それ自体が最高の学びになります。
まとめ
自由研究のテーマ選びで悩むのは、
実は“真剣に考えている証拠”です。
テーマを探す時間も、考える時間も、
ぜんぶが「学び」につながっています。
今回紹介したテーマやコツを参考に、
まずは“おもしろそう”と思ったことから始めてみましょう。
完璧なテーマでなくても大丈夫。
大切なのは、自分で見つけて、自分の言葉でまとめることです。
小さな気づきや発見の積み重ねが、
きっとお子さんにとって忘れられない経験になります。
