
学校の行事や委員会で「スローガンを考えてください」と言われて、何を書けばいいのか迷ってしまったことはありませんか?
運動会や文化祭、林間学校など、スローガンを考える機会は意外と多いもの。
でもいざ自分たちで作るとなると、「どんな言葉がふさわしいの?」「四字熟語でもいいの?」と悩む人も多いでしょう。
スローガンは、みんなの気持ちをひとつにまとめる言葉です。
むずかしく考えなくても大丈夫。
行事や活動の目的に合わせて、「こんな学校にしたい」「みんなで頑張ろう」という思いを短い言葉にすれば、それが立派なスローガンになります。
この記事では、
学校でよく使われるスローガンの例文や行事別のテーマ、さらに作り方のコツをわかりやすく紹介します。
四字熟語や英語を使った表現なども取り入れて、
「かっこよく」「覚えやすく」伝えるヒントを見つけていきましょう。
スローガンとは?標語との違い

「スローガン」とは、
みんなの目標や思いを一つにまとめるための言葉のことです。
たとえば、運動会で「力を合わせて最後まで走りきろう!」という気持ちを伝えたいとき、その思いを短くまとめた言葉がスローガンになります。
スローガンは、学校行事やクラブ活動など、
チーム全体で取り組む場面で使われることが多いのが特徴です。
見た人や聞いた人が「よし、頑張ろう!」と感じるような、前向きな言葉がぴったりです。
一方で「標語」は、
個人の気づきや考えを短い言葉で表すものです。
「交通安全」「いじめ防止」「あいさつ運動」など、
生活の中で大切にしたい行動を呼びかける形が多いですね。
つまり、スローガンと標語の違いをまとめると──
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スローガン:みんなで目指す目標を表す言葉
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標語:一人ひとりの考えや思いを伝える言葉
というイメージです。
どちらも、「思いを言葉にする」点では同じ。
スローガンは団体の気持ちをひとつにする言葉、
標語は社会や友だちに伝える言葉として使い分けられます。
行事別スローガン例(年間で使える)

学校では、一年を通していろいろな行事があります。
運動会、文化祭、林間学校、創立記念日など――
それぞれの行事には「目標」や「願い」が込められています。
ここでは、よく使われる行事ごとのスローガン例を紹介します。
そのまま使ってもOK、少し言葉を変えてもOKです。
行事の目的に合わせて、自分たちらしい言葉を考えてみましょう。
🏃♀️運動会・体育祭スローガン(挑戦・団結・勝利)
運動会や体育祭のスローガンは、
「最後まであきらめない」
「みんなで力を合わせる」など、
仲間との協力や挑戦の気持ちを表す言葉が中心です。
✳️スローガン例
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全力で走りぬけ!つながる笑顔と絆
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一人はみんなのために、みんなは一つの勝利へ
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心をひとつに、最後まで挑戦!
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輝け!わたしたちの一瞬(とき)
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全力疾走、汗と笑顔で優勝へ
💡作り方のヒント
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「全力」「挑戦」「笑顔」などポジティブな言葉を中心にする
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「行動+結果」の形(例:走りぬけ → つながる笑顔)でまとめると伝わりやすい
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チーム名や色(赤組・青組など)を入れても一体感が出る
🎭文化祭・学校祭スローガン(創造・感動・思い出)
文化祭や学校祭では、
「感動を届けたい」「みんなで作る思い出」など、
楽しさと協力を表す言葉がよく使われます。
✳️スローガン例
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心をひとつに、ひらけ青春ステージ!
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つなげ笑顔、ひろがれ感動
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仲間と描く、最高の一日
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チャレンジと感動のフェスティバル
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今、ここからはじまる物語
💡作り方のヒント
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「感動」「笑顔」「青春」など明るい言葉を中心にする
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「動詞+名詞」でリズムよく(例:つなげ笑顔・ひろがれ夢)
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今年のテーマや演目名に少し寄せると自然に見える
🏕林間学校・自然学校スローガン(協力・自然・成長)
林間学校や自然学校では、
「仲間との協力」「自然とのふれあい」「挑戦を通じた成長」などをテーマにした言葉が合います。
✳️スローガン例
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自然の中で見つけよう、ほんとの自分
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力を合わせて、挑戦の一歩!
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協力・感謝・笑顔で最高の思い出を
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森と友だち、心も育つ旅へ
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仲間と過ごす時間が、一生の宝物
💡作り方のヒント
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「自然」「仲間」「挑戦」などのキーワードを入れる
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前向きで温かみのある言葉を選ぶ
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「旅」「冒険」など、わくわくする表現も効果的
🏫創立記念・周年行事スローガン(伝統・感謝・未来)
学校の創立記念や周年行事では、
これまでの歩みに感謝し、これからの未来に向けて進む気持ちを表す言葉がよく使われます。
✳️スローガン例
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つなごう伝統、ひらこう未来
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感謝を胸に、笑顔でつなぐ新しい一歩
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歴史の上に立ち、未来を見つめて
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ありがとうの心を、これからも
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〇〇年の想いを今に生かして
💡作り方のヒント
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「伝統」「未来」「感謝」などを軸に言葉を選ぶ
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年数(○周年)を入れると印象的に
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「これまで+これから」の構成でまとめると美しく響く
委員会・活動別スローガン例
学校では、行事だけでなく、
日常の中でもさまざまな委員会や活動があります。
あいさつ運動や美化活動、人権活動、環境づくりなど、それぞれの活動には「学校をよりよくしたい」という思いが込められています。
ここでは、そんな日常活動に使いやすいスローガン例を紹介します。
自分たちの委員会やテーマに合わせて、アレンジして使ってみてください。
😊あいさつ運動・生活委員会(思いやり・笑顔)
あいさつは、学校生活を明るくする魔法の言葉です。
元気な声と笑顔があれば、教室や廊下の空気がパッと明るくなります。
✳️スローガン例
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あいさつでつながる笑顔、広がる心
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「おはよう」で始まる、気持ちのいい一日
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ありがとうがあふれる学校に
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元気な声が、やる気のはじまり
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いつでも笑顔で、あいさつの花を咲かせよう
💡作り方のヒント
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「あいさつ」「笑顔」「ありがとう」など前向きな言葉を入れる
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短くてもリズムを意識して、口に出して言いやすい形にする
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実際の活動(あいさつ運動など)に沿った言葉を選ぶとより自然
🫶人権・いじめ防止(優しさ・つながり)
人を大切に思う気持ちや、思いやりを持つことをテーマにしたスローガンです。
「相手の立場で考える」「言葉を選ぶ」など、
一人ひとりの行動の大切さを伝える言葉が合います。
✳️スローガン例
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思いやりの心でつくろう、やさしい学校
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そのひとことが、だれかを救う
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みんな違って、みんな大切
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やさしさのリレーをつなごう
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ひとりじゃないよ、手をつなごう
💡作り方のヒント
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「やさしさ」「つながり」「心」などの言葉を入れる
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“禁止”ではなく“こうしたい”という前向きな表現にする
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実際の出来事や気づきをもとに考えるとリアルになる
🧹掃除・美化活動(感謝・きれいな環境)
学校をきれいに保つことも大切な活動のひとつです。
掃除をがんばることは、みんなが気持ちよく過ごすための思いやりにもつながります。
✳️スローガン例
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ピカピカの教室、みんなの心もピカピカに
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そうじの時間は、感謝の時間
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一枚ふけば、笑顔がひとつ
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きれいな学校、きれいな気持ち
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ありがとうの心で、ほうきも光る
💡作り方のヒント
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「きれい」「感謝」「心」などやわらかい言葉を中心に
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ものや場所を主語にすると温かい雰囲気になる
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「〜と〜」のリズムで言葉をつなぐと覚えやすい
🌏環境・エコ活動(地球・未来・小さな一歩)
環境を守る活動では、「未来を守る」「小さな行動から始める」といった前向きな言葉がぴったりです。
✳️スローガン例
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小さな一歩が地球を守る
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ゴミひとつ、ひろう勇気が未来を変える
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使い切ろう、資源とやさしさ
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地球と笑顔をいつまでも
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エコの輪でつながる、明るい未来
💡作り方のヒント
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「地球」「未来」「エコ」など具体的なキーワードを使う
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行動+結果の形にすると伝わりやすい
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難しい言葉より、やさしい日本語でまとめる
短く伝わるスローガンのヒント
スローガンは、短くても心に残る言葉がいちばん。
声に出したときにリズムよく、前向きな気持ちが伝わると素敵です。
ここでは、スローガンを「かっこよく」「覚えやすく」まとめるためのヒントを紹介します。
🈴四字熟語を使って引き締める
四字熟語を使うと、言葉に重みや一体感が生まれます。
運動会や文化祭など、チームで頑張るときにぴったりです。
✳️例
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一心同体(みんなで一つの心になる)
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全力疾走(全力で取り組む)
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初志貫徹(最初の気持ちを最後まで貫く)
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日進月歩(少しずつ成長する)
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切磋琢磨(互いに励まし合って成長する)
💡ポイント
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行事や目標に合う言葉を選ぶ
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難しい四字熟語は意味も一緒に伝えると良い
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サブタイトルとして使うのもおすすめ(例:「全力疾走〜笑顔でつかむ勝利〜」)
🌍英語フレーズで印象的に
短い英語を入れると、スローガンがぐっとおしゃれに見えます。
意味もわかりやすいシンプルな言葉がおすすめです。
✳️例
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Never give up!(あきらめない!)
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One for all, All for one.(一人はみんなのために、みんなは一人のために)
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Keep smiling!(笑顔を忘れずに!)
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Go for it!(がんばろう!)
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Be yourself!(自分らしく!)
💡ポイント
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難しい英語より、短くて言いやすい言葉を選ぶ
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英語と日本語を組み合わせてもOK
(例:「Keep smiling! 笑顔でつなぐ文化祭」)
✨一文字・二字熟語でシンプルに
最近は「一文字スローガン」「二字熟語スローガン」も人気です。
短い言葉の中に強い思いや願いを込められるのが魅力です。
✳️一文字スローガン例
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絆(きずな)
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笑(えがお)
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挑(いどむ)
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夢(ゆめ)
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輝(かがやく)
✳️二字熟語スローガン例
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全力(ぜんりょく)
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飛翔(ひしょう)
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挑戦(ちょうせん)
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感動(かんどう)
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協力(きょうりょく)
💡ポイント
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字の意味が行事の雰囲気に合うものを選ぶ
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掲示ポスターや横断幕にも使いやすい
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チームカラー(赤・青・白など)と合わせても映える
短くても、言葉には力があります。
四字熟語でも英語でも、一文字でも、
「この言葉に気持ちをこめたい」と思えたら、それがあなたたちのスローガンです。
スローガンを作るときの3つのコツ

スローガンづくりでいちばん大切なのは、気持ちをどう伝えるかです。
きれいな言葉よりも、「本当にそう思う」という心がこもっているほうが、見る人の心に響きます。
ここでは、だれでも簡単に意識できる3つのコツを紹介します。
① 短くリズムよくまとめる
スローガンは口に出して言いやすいことが大切です。
短く、リズムがある言葉ほど覚えやすく、みんなの気持ちをひとつにしやすくなります。
💡ポイント
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「○○しよう!」「○○でつなごう!」など、行動+呼びかけの形にする
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5・7・5 や「短い+長い+短い」のリズムを意識する
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長い文よりも、言いたいことをひとつにしぼる
② 前向きでポジティブな言葉を使う
スローガンは、聞く人が明るい気持ちになれる言葉がぴったりです。
「〜しないで」よりも、「〜しよう」「〜になろう」と言い換えるだけで印象が変わります。
💡ポイント
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「笑顔」「挑戦」「協力」「夢」など明るい言葉を中心にする
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否定的な表現は避け、希望を感じる言葉に
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“できる・やれる”という前向きな気持ちをこめる
③ 声に出して確かめる
書いたスローガンは、声に出して読んでみると完成度がぐんと上がります。
読みやすく、リズムがよければ、それだけで「いいスローガン」になります。
💡ポイント
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言いづらい部分があれば、語順を少し変える
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友だちや家族に聞いてもらうと新しい発見がある
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「言葉にしたときに気持ちが伝わるか」を意識する
たった一行の言葉でも、
読む人・聞く人の心を動かす力があります。
コツを意識して作れば、きっとみんなの思いを一つにできるスローガンになりますよ。
まとめ|スローガンは気持ちを一つにする言葉
スローガンは、みんなの思いを一つにする言葉です。
運動会でも文化祭でも、日常の活動でも――
「こうなりたい」「こんな学校にしたい」という気持ちを、短い言葉に込めて伝えるのがスローガンの役割です。
難しく考える必要はありません。
大切なのは、「どんな気持ちを伝えたいか」をはっきりさせること。
それが決まれば、自然と自分たちらしい言葉が見えてきます。
四字熟語や英語を使ってもいいし、
シンプルに一文字で表してもかまいません。
言葉の形よりも、心を込めることがいちばん大切です。
あなたのクラスや学校の思いがこもったスローガンは、きっと見る人の心にも届くはずです。
みんなで力を合わせて、素敵な一言を作ってみてくださいね。
